大きなのっぽのお姫様

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10 学園祭当日(2)

<<はじめから読む! <10-1話  ミスター・かぐや姫コンテストは初日ステージの目玉である。本来靖男が一人で司会をする予定だったのだが、千尋のフォローのため総合司会の小林がこのコンテストでも司会をすることになった。靖男はステージ脇で音響を...
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10 学園祭当日(1)

<<はじめから読む! <9-2話  部室の一角に衝立を作り、その中で準備は行われた。靖男は外で敏之やみどりたちと見守っていた。敏之が不安そうな顔で、 「なぁ、本当に大丈夫なん?」  と、言う。なにが、と聞き返すと、「あれ」と小声で衝立を指し...
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9 怪我の功名(2)

<<はじめから読む! <9-1話 「全治、一か月……」  学園祭実行委員の責任者としてミカドとみどり、それから当事者として敏之が一緒に病院に着いてきた。怪我人の靖男以上に、敏之の方が狼狽えていた。 「ごめん。俺が手を離したりなんかしたから」...
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9 怪我の功名(1)

<<はじめから読む! <8-2話  長い休みの間、結局靖男はアルバイとミッキーの仕事ばかりをしていて、遊びに行くことはなかった。おかげで懐は潤っているが、夏休み前の方が楽しかった。千尋の家でなんとなく一緒にいるのが居心地がよかった。  十月...
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8 かぐや姫、宣戦布告(2)

<<はじめから読む! <8-1話  秀雄高校は中高一貫の男子校だ。千尋や靖男より二学年下の御幸のことを知っているかどうか、それはひとつの賭けだった。もし知らなかったとしても、他に秀雄高校出身の人間を教えてもらって、それを辿っていけばいい。 ...
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8 かぐや姫、宣戦布告(1)

<<はじめから読む! <7-4話  ――神崎のことが好き。でも気にしないで、全部忘れて。  毎晩のように千尋が夢の中に出てきて告げる言葉だ。一人で何もかも吹っ切れたような、すっきりしたというような顔をして笑っている。  告白されたのに、すっ...
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7 きっかけは鬼の襲来(4)

<<はじめから読む! <7-3話  千尋は千紗と靖男のために、料理の腕を振るった。最近全然できてなかったから腕落ちたかも、と言ったけれど、そんなことはなかった。  食事中、千紗は靖男に対して、自分の弟が幼い頃どれだけ可愛かったかを力説した。...
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7 きっかけは鬼の襲来(3)

<<はじめから読む! <7-2話 「ちーちゃん、お茶」  千紗は弟に対してそう命じた。千尋は立場の弱い弟らしくしずしずと彼女の命に従って、冷蔵庫からよく冷えた麦茶を取り出した。  千紗は暑い暑いと言いながら、運ばれた麦茶を一気に飲み干した。...
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7 きっかけは鬼の襲来(2)

<<はじめから読む! <7-1話 「五十嵐!」  鍵はかかっていなかった。もどかしくも靴を脱いで、部屋へあがった靖男は、 「神崎……」  と、ひらひらした布に囲まれて泣きそうになっている千尋を見て、目が点になった。 「千紗(ちさ)ちゃんが、...
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7 きっかけは鬼の襲来(1)

<<はじめから読む! <6-5話  八月も半ばになって気温はますます高く、日差しは強い。もうすぐお盆だから、と母親はせわしない。それを後目に靖男はアルバイトへ向かう準備をしていた。  敏之からは遊びの誘いが何件か入っていたが、気乗りせずに断...
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