BL 偽りの魔法は愛にとける(16) <<はじめから見る! <15話 「ほしメンタルクリニック……院長?」 名刺とママの顔を交互に見る。この人は、本当に自分の知るママなのか? こんなに若く見えるのに、院長? というか、そもそも医者? 信じられない思いで、つい不躾な視線を向け... 2020.08.07 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(15) <<はじめから読む! <14話 目を覚ました海老沢は、ゆっくりと身体を起こした。ソファに横たえられていて、額には濡れたタオルが置いてある。 まるで病人だ。いや、そのものか、と自嘲する。 嫌というほど見覚えのある空間だった。カウンターの... 2020.08.06 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(14) <<はじめから読む! <13話 優と親しくする前の日常に戻っただけだ。会社に行き、仕事をして、帰る。「ステラ」に代わる店をそのうち探さなければ、と思いつつ、行動には移せないでいる。 部下たちからは、ひたすらに心配されている。 顔色が悪... 2020.08.06 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(13) <<はじめから読む! <12話 日曜日の昼間に、海老沢は優に呼び出され、店にやってきた。 来るかどうかは少し悩んだ。あと三個しかないキャンディーだ。どのタイミングで若返るべきか判断がつかなかったからだ。 悩んだところで、キャンディーの... 2020.08.06 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(12) <<はじめから読む! <11話 「またずいぶんと、ご無沙汰だったな」 氷抜きのウーロン茶を出したのは、バイトの青年ではなくて、ママ本人だった。今日はひとりらしい。 「新しい行きつけでもできたのかと思ったんだけどなあ」 優の店を贔屓にして... 2020.08.05 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(11) <<はじめから読む! <10話 深呼吸してから、扉を開ける。 「いらっしゃいませ」 すかさずかけられる声の色は、途中で変化した。全員にまんべんなく与えられる歓迎から、少し親しい相手を目にしたときの喜びへ。優が海老沢を認識したからだった。... 2020.08.05 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(10) <<はじめから読む! <9話 部下に指示を飛ばしながら、海老沢は自分の作業を進めていく。パソコンの画面と向き合い、会議資料をまとめる。 いつもよりも集中できている。だが、前髪がはらりと落ちて額に触れる度に、キーボードの音が止まる。髪の刺... 2020.08.05 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(9) <<はじめから読む! <8話 「う……えぇぇ……」 今食べたばかりの食べ物が、形を保ったまま喉を通り抜ける苦痛に、海老沢は倒れ込んだ。皿の上に全部吐き戻してしまう。まだエビフライが残っているのに。 「エビくん!」 優は慌てて海老沢の背中... 2020.08.04 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(8) <<はじめから読む! <7話 「ねえ、エビくん」 「は、はい?」 ようやく調理補助にも慣れてきた海老沢だったが、現在の心配事は二つ。 「叔父さん、もう店に来ないのかな? 何か聞いてる?」 海老沢が三十八歳の会社員として来店したのは一度き... 2020.08.04 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説
BL 偽りの魔法は愛にとける(7) <<はじめから読む! <6話 「つ、疲れた……」 どうしても残業をしなければならなくなった一日を、海老沢は憂鬱に過ごした。本当ならば今日は、店を手伝いに行こうと思っていたのに。すでに開店時間は過ぎてしまっている。 昼の間に今日の残業はわ... 2020.08.04 BL偽りの魔法は愛にとける長編小説