長編小説

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可愛い義弟には恋をさせよ(13)

<<はじめから読む! <12話 「デートの次も、練習がしたい」  週末は、どちらかの発案でデートの練習に行くのが定番化しつつあった、九月中頃のことだった。  この日もまた、ショッピングに繰り出して、和嵩に似合う服を何枚も購入した。圭一郎は大...
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可愛い義弟には恋をさせよ(12)

<<はじめから読む! <11話 「ねぇ、兄ちゃん。覚えてる?」 「うん?」  和嵩がぽつぽつと話し始めたのは、初めて二人でコスモワールドに遊びに来たときの思い出話だった。  圭一郎は高校生で、行くならディズニーランドの方がよかったけれど、身...
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可愛い義弟には恋をさせよ(11)

<<はじめから読む! <10話  その後、焼き小籠包で口内を火傷するというアクシデントにも見舞われつつ、中華街を満喫した二人は、腹ごなしに山下公園を経由して、みなとみらい方面へと向かっていた。  遠くからでも目立つ、巨大な観覧車を目印に歩い...
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可愛い義弟には恋をさせよ(10)

<<はじめから読む! <9話  土曜日の中華街は賑やかだった。日本語だけじゃなくて、中国語も聞こえてくる。駅にあった地図を片手に、行き当たりばったりで食べ歩きを楽しんだ。 「そういえば俺、タピオカって飲んだことないや」  テレビで見た通りの...
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可愛い義弟には恋をさせよ(9)

<<はじめから読む! <8話  同じ家に住んでいるくせに、デートの練習を口実に、外で待ち合わせた。みなとみらい線元町・中華街駅の改札を出たところで、圭一郎はそわそわと弟を待つ。和嵩は用事がある、と言って、朝早くから家を出ていた。 「ごめん、...
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可愛い義弟には恋をさせよ(8)

<<はじめから読む! <7話  予想通り、彼女はカップを洗っていた。ついでにポットの水を入れ替えたりなど、なんともマメである。 「津村」  彼女は圭一郎の手にしたカップを見て、「惜しい。私もう、洗っちゃいました」と笑った。雑用をさせようと思...
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可愛い義弟には恋をさせよ(7)

<<はじめから読む! <6話  圭一郎には不思議でならないが、津村も和嵩も、ちょちょいのちょい、と指先一本でパソコンの不調を直してしまう。今日も魔法を使うように、彼女のおかげでパソコンは復旧した。 「直りました~。また止まったら、慌てずに呼...
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可愛い義弟には恋をさせよ(6)

<<はじめから読む! <5話  外回りの途中で、圭一郎は書店に立ち寄り、雑誌を一冊購入した。男子大学生向けのカジュアルなファッション誌で、スーツ姿のアラサーが参考にする類ではない。表紙の女性アイドルのファンでもない。右隅に目立つ書体で「デー...
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当日をお楽しみに【大きなのっぽのお姫様】

「クリぼっちの人間、こーのゆーびとーまれっ!」  やけくそ気味の声に反応したのは、一人や二人ではなかった。  来たるクリスマス。それは恋人たちの季節……いや、愛し合う二人にとってはおそらく、毎日が自分たちの季節なのだろう。ロマンティックなイ...
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可愛い義弟には恋をさせよ(5)

<<はじめから読む! <4話 「えーと……その、か、彼氏とか、いるのか?」  間抜けな問答であるが、その実、圭一郎最大の懸案事項である。質の悪い男に捕まっていないかどうかだけが、心配なのだ。和嵩は顔を上げて、首を横に振った。 「彼氏なんて、...
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