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みんな愛してるから

夏織(11)

<<はじめから読む! <10話  七月に入り、夏織は退職した。手渡された花束は、皆がカンパして購入したものだと言っていたが、その「皆」の中に、百合子は入っていないのだろう。  それにしても、悪阻がこんなに辛いなんて思わなかった。退職していて...
みんな愛してるから

夏織(10)

<<はじめから読む! <9話  現在文也が暮らしているマンションに移るだけなので、準備にそう人手はいらない。  夏織の主張は通らなかった。妊娠してから、文也はとても過保護になった。まだ安定期じゃないんだから、と諭された。 「ごめんね、明美。...
みんな愛してるから

夏織(9)

<<はじめから読む! <8話  次の日すぐに、文也は夏織が妊娠したことを上司に申し入れ、退職の旨を切り出した。夏織は彼の隣で、黙っているだけでよかった。  おめでとう、という祝福の声が、ぱらぱらと上がった。以前子供ができた職員に対しては、も...
みんな愛してるから

夏織(8)

<<はじめから読む! <7話 「おめでとうございます」  給湯室で昏倒したところを発見され、病院を訪れた夏織に対して、医師は祝福した。内科やら外科やらの問診を元に、最後に回されたのは婦人科だった。  ストレスなのか、それとも何か大きな病気な...
みんな愛してるから

夏織(7)

<<はじめから読む! <6話  それからの一ヶ月あまりは辛いものだった。  身に覚えがないのに、役所のメールアドレスには、夏織のことだとわかるようにクレームが入る。電話も同様だ。  その度に夏織は叱責され、どんどん信用をなくしていく。絶対に...
みんな愛してるから

夏織(6)

<<はじめから読む! <5話  逃がすな、と明美は強く主張したが、そもそも文也のような人間が、他の女にふらっと来たようなことがあるとしたら、それはもう、本気なのではないか。  本当に私でいいの?  他に誰か、好きな人でもいるんじゃないの? ...
みんな愛してるから

夏織(5)

<<はじめから読む! <4話  こっちこっち、と手招きされて、夏織は小走りに駆け寄り、「ごめん! 遅れて!」と手を合わせた。 「ほんとよ。自分で遊ぼうって呼び出しておいて遅れるなんて。相変わらずね、夏織」  明美あけみはそう言って、紅茶のカ...
みんな愛してるから

夏織(4)

<<はじめから読む! <3話  翌朝、出勤してきた百合子を待ち構えて、文也は人目につかない場所へと呼び出した。  はらはらした思いで見守っているのは夏織だけではなかった。昨日の食堂での一件は、思った以上に目立っていたようで、文也と百合子の向...
レビュー

『これは経費で落ちません!7』(青木祐子)

商業出版されている本のレビューも、一応は本屋の端くれとして書いていきたいな、と心を新たにブログを書いています。 皆さんのご自宅近くの書店は、営業していますか?そろそろ再開というところもあるかもしれません。書店も休業の影響を受けています。ぜひ...
レビュー

『海辺のリゾートで殺人を』(楠田雅紀)レビュー

久しぶりに本屋へ行って、5月の新刊を3冊購入してきました。 自分のところの店舗も6月から時短で再開となりましたが、もう我慢できなかった……というか、自店舗が混みあう想像しかできず、そこであれこれ買う余裕はなさそうだったから……いいよね! う...
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