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BL

愛は痛みを伴いますか?(12)

<<はじめから読む! <11話  そびえたつマンションを、雪彦はいつもと違う感慨で見つめていた。端的に言えば、緊張していた。自分の意志で訪れるのは、初めてのことだった。 「どうしました?」  オートロックのドアをくぐり、エレベーターへ直行す...
レビュー

『千年語り(前後編)』(わか)

久しぶりのレビューコーナーです。 kindleでの小説読書はだいたい電車の中でするんですが、最近眠くて寝ちゃうんですよね……。 『千年語り』 本日のレビューはこちら。 『千年語り 前編』(わか) 吸血鬼とそのパートナーの長きに渡る関係、その...
愛は痛みを伴いますか?

愛は痛みを伴いますか?(11)

<<はじめから読む! <10話  葛葉幹也という男は、性癖を除けば、本当に優秀な男だった。  借りたノートは補足のメモが過不足なく取ってあって、読みやすい。なんだってオールマイティにできるし、説明もわかりやすい。  真面目に勉学に励むように...
BL

愛は痛みを伴いますか?(10)

<<はじめから読む! <9話 「それじゃあ、好きな本を選んでください」  革の衣装でも渡されるのか。はたまた鞭を振るうように指示されるのか。戦々恐々としていた雪彦に、幹也は拍子抜けなことを言った。  訳がわからないながら、こちらも初心者であ...
BL

愛は痛みを伴いますか?(9)

<<はじめから読む! <8話  夜まで別々の講義を履修していたため、待ち合わせは正門前。  行きたくない。その気持ちが足取りを重くする。普段の倍以上の時間をかけて、待ち合わせ場所に雪彦はやって来た。幹也は対照的に、楽しみで仕方がなかったのだ...
BL

愛は痛みを伴いますか?(8)

<<はじめから読む! <7話  両隣で居眠りをする友人たちと一緒のときは、雪彦も「まぁいいか」と流されがちだった。朱に交われば、なんとやらである。ヤンキーに囲まれているときは、自分もヤンキーになる。無気力なモラトリアム大学生と過ごしていれば...
小説公募

シャレード新人小説賞 返ってきました

8月末に投稿したシャレード新人小説賞、結果が返ってきました。 まぁ当然不採用なわけですが、出せば必ず評価シートがもらえる希少な賞です。(しかも太っ腹なことに、返信用封筒を同封しなくていいんですよ) 評価シートは項目ごとにチェックが入り、よか...
BL

愛は痛みを伴いますか?(7)

<<はじめから読む! <6話 「葛葉」  最前列端に座り、前の週のレジュメで復習をしていた幹也は、雪彦の呼びかけに顔を上げた。友人たちの言うところの「馬鹿っぽい」笑顔を浮かべて、「雪彦さん」と応じる。無邪気な様子に気圧される。  幹也は特待...
BL

愛は痛みを伴いますか?(6)

<<はじめから読む! <5話 「下僕ちゃんどうよ? あ、性奴隷ちゃんだっけ?」  わざわざ嫌らしい言い方で幹也を称した友人を殴りつけたい衝動を、ぐっと堪えた。 「性奴隷じゃねぇよ。俺にはそういう趣味はない」  否定のセリフは短く、一言で。言...
BL

愛は痛みを伴いますか?(5)

<<はじめから読む! <4話 「去年の、夏……」  言われて、思い当たることがあった。  受験料くらいは自分で捻出しようとして、雪彦はバイトをしていた。終わったら自習室や授業に直行できるように、予備校近くのハンバーガーショップのキッチンで働...
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