『ケガレの国のヒコ』(博元裕央)

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レビュー

第2回BLグランプリ&第6回A-1グランプリ作品を交互に読んでレビューする企画を一人で実行しています。

ちなみに8月15日までに某公募に投稿する初稿を完成させたいと思っていますが、どうなることやら!?

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『ケガレの国のヒコ』

今日はA-1参加作品です。じゃん!

『ケガレの国のヒコ』

地球とは違うどこかの星の未来の物語。

かつて「伝力」というエネルギーを利用した文明が崩壊した後の世界。
文明の放棄(それはまた、知恵や思考の放棄でもある)が世界を守るのだと信じ、原始的な狩猟採集、農耕生活を送るキヨラカの国。

村を守るために、病にかかってしまった姉を救うため、ヒコは禁忌とされるケガレの国へ一人で向かう……。

SFを嗜まずに育ってきた素人感想であることを、まずはお断りしますね。
(いや、そんなこと言ったらファンタジーもミステリも素人みたいなもんだけど)
(BLもな!)

冒頭の世界の説明がいいです。映像化してほしい。
CGアニメとかで描くよりも、特撮でやってほしい。
ジオラマで見たい。

キヨラカの国の状況を良しとはしないヒコが、一人で向かったケガレの国。
そこで出会った<長>を名乗る少女とのやり取りが、なんともほっこりします。
ヒコはヒコで馬鹿正直だし、少女は同年代の男の子に「可愛い」とか言われたことがないし。

ここではないどこかの星の遠い未来のお話ですが、地球にも通じるお話です。
キヨラカの国の祖先と、ケガレの国の祖先。
どちらの道を我々が選択するのか……なんてことを、つい考えてしまいます。

地震と津波の災獣を倒すのに、皆が協力するところがよかったです。
ヒコたちの村の長老に対して、ケガレの長が「ツンデレ」って言ったの面白かった。
そうだね、未来では「ツンデレ」は古語辞典に載ってるかもしれない……。

作者の博元裕央さんのtwitterはこちら

Amazon kindle unlimited対象です。

次回はBLです。本日読了済み!

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