「神使いの蝶は誓いの聖騎士に祝福を捧ぐ」(葵居ゆゆ)

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レビュー

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「神使いの蝶は誓いの聖騎士に祝福を捧ぐ」(葵居ゆゆ)

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先日、アスタリスク・ポミエ文庫様主催のBL小説講座を受講しました(オンライン)。
その際、講師をしていらした葵居先生の新刊がちょうど出たタイミングで、蝶々きれいで好きなので購入。

施設育ちの実羽は、幼少期の記憶がない。
ある日、彼はリスタリニアという異世界へ飛ばされてしまう。
実羽は元々この世界の住人で、しかも人間ではなく、フェアリル族という蝶人だと聞かされる。

この蝶人・フェアリル族という設定が面白かったです。
実羽の、光が当たると虹色に輝く髪、淡い水色の瞳という外見の美しさ。体液が傷を癒やす効果。
蝶らしくフェロモンを出す。


(蝶といえばフェロモンという謎の思い込みはこの作品のことが脳裏をよぎるから……)

(何巻だったか記憶は定かではありませんが……)

しかしBL的に一番重要な設定は、

一度他人の体液を摂取してしまうと、七日以内に再度摂取しなければ死んでしまう

という、トンデモ美味しい設定でしょう。

このせいで(おかげで)、異世界トリップ直後に、記憶にはない幼なじみのアルギュロスに抱かれることになってしまうわけです。
めちゃめちゃ冒頭です。40ページもいってない。
その後も定期的にセックスしなければいけないので、必然的にベッドシーンは増えます。
自分で書いていると、2回3回とエッチシーンの回を重ねていくと差異を際立たせるのに苦労するんですが、ワンパターンにならないのが本当にすごい。

実羽がおとなしそうな顔して、結構言うことは言うし、やるときはやる強いタイプの受けでよかったです!
冒頭、日本で想いを寄せてくる親友に流されるまま……なシーンからは想像できないくらい、カッコよかった。
優しいからこそ強く、勇敢になれるというのを、まさに体現していると思います。
そしてまた、強さは美しさなんですね。
(だからといって、一人で外に出るなって言われるのに出るのはどうかと思うけど)
同じフェアリルの仲間たちを助けるために囮になるシーンでは、ハラハラドキドキしました。
アルギュロス、早く~~~!!

お相手のアルギュロスは、一途。
実羽が滝壺に落ちて行方不明になってからも、絶対に死んでいないと信じ、待ち続けた信念の男です。
が、口を開くと……あらら? っていうことも……。
寡黙な攻めが、受けを褒めるときに饒舌になるのはあるあるだと思うんですけど、褒め方がちょっと、独特。
えっ、そんなとこまで褒めます???
実羽さすがにドン引かない???
フェアリル同士なら体液交換も唾液で済むのに、「他の誰にも触らせたくない」と主張する、独占欲の強い攻めでもあります。
(まぁ、独占欲のない攻めなんて存在しないわけですが)

聖騎士を聖たらしめるのが、神話の時代に神とともにあったフェアリルとの一対一の契約です。
祝蝶になったフェアリルは、自身の癒やしの力を祝福として、相手の騎士に対して使います。
これが神託や王命による強制力を伴うものではなく、相互の合意によるものなのがよかったです。
幼い頃に自分の祝蝶になると約束した実羽を待ち続け、祝蝶を得ずに騎士として身を立てたアルギュロス。
彼が実羽にちゃんと選択肢を与えていたのが好印象。
祝蝶たちが事件後も、聖騎士とともにあろうとしていたのも、絆の強さを感じました。

リンクスロマンスは、電子書籍限定でssが入っていることが多いです。
今回私は紙書籍で購入したので、どんな話が入っているのかは知らない……。

ちなみに、過去記事でレビューした、同じく葵居先生のこちら↓

なんかは、hontoで電子書籍購入すると、限定ssがもう一本ついてきたりします。
私は基本的に、電子はhontoで買うことが多いですね。
図書カードNEXTでポイント充填できたり、他の電子書籍サイトにはない特徴があります。便利。



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