「傭兵の男が女神と呼ばれる世界2」(野原耳子)

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レビュー

真夏のBL読書ツアーもラスト。
こないだまた数冊、本を買ってきたので読み進めたいと思います。
(今回は非BL)

「傭兵の男が女神と呼ばれる世界2」(野原耳子)

異世界血みどろ戦争BL、待望の2巻です。

↑前作はこちら
↑個人出版されている、異形の化物BL!

2巻の見所は、「女神がもう一人!? しかもJK!?」です。
黒髪の女神によって扇動された部族のもとに人質に取られたテメレア。助けに行く雄一郎と対峙するはJK女神。
どちらかが偽物でどちらかが本物・・・・・・という話であれば、簡単だったでしょうに、耳子先生は地獄や葛藤を演出するのが上手だな、と思います。

JK女神の葵ちゃんの境遇に多少同情や共感はしますが、ここまでメンヘラになるとは思わなかった。
そんな彼女にターゲットにされるテメレア・・・・・・逃げてー。
葵がノアの兄たちの側につき、女神VS女神の様相も色濃くなってきて、戦争もの・謀略ものとしてもドキドキする展開です。

そんな中で、ノアが一気に大人になったように感じます。
もちろん、まだまだショタ攻めはショタ攻めです。
(なんなら今回は、潜入のために女装します)
真の王としての自覚、そして責任を感じつつ自らのできることをしようとする姿、見守りたいですね。

ノアの

「(前略)きっと、この世界は美しくない。だけど、僕にとって雄一郎と一緒に見る空は綺麗だし、雄一郎に触れてる時は息をするのが苦しくなくて――この世界で生きてきてよかったって思えるんだ」

『傭兵の男が女神と呼ばれる世界2』P179

というセリフが、あまりにも美しく、そして恋とはこういうものなのだと感じさせる純粋さがよくて、即座にしおりを挟みました。

緊迫の戦争シーンの合間に挿入される閑話的なシーン、今回すごく好きなシーンがあります。
雄一郎がテメレアの髪を三つ編みにし、仕上げのリボンをノアが結ぶという、いたって平和な場面。
この章のタイトルが「編まれていく関係」なのですが、まさにぎゅっとこのシーンに凝縮されています。

ノアの兄・エドアルドがどうやら一筋縄でいかない人物で雄一郎を自分のものにしようとしたり、隣国と反乱軍の癒着が判明し、それをどうにかしようと革命を扇動しようとしたりする中で、ゴート・・・・・・?
や、やっぱり死亡フラグなのか? そうなのか?
また気になるところで終わってしまっているので、ぜひとも続刊を願いたいです。

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