ひと恋、手合わせ願います（椿姫せいら）

秋のBL読書週間スタート。

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オカンなスーパー家政夫×変人棋士のエッチなラブコメ。
雑誌掲載時にあまりにも面白くて、思わずレビュー記事を書いたくらい大好きな作品。

文庫化してここまでテンション上がったことがあるか？
いや、ない！
っていうくらい面白いので、本当にいろんな人に読んでもらいたい！

絶賛スランプ中のかつての天才棋士・阿久津は生活力皆無の囲碁馬鹿。
妹が勝手に契約した家政夫の三池は、そんな彼の世話を焼き、口を出す様、まさしくオカン。
三池に自慰行為を目撃され、無駄に高いプライドで手伝いを要求する阿久津だが･･････？

まず受けのビジュアル。眼鏡受け大好き。
学生時代、遊びに来た友人が本棚を見て、「お前んち、眼鏡受けBLばっかりだな」って言ったくらいには眼鏡受け好きです。
そして和服。私服が和服の眼鏡。最高。

キャンキャン喚くプライドの高い傲慢な受けなだけに見えますが、とにかく阿久津がへんた･･････変人。
とにかく囲碁馬鹿で、オナニーのときのおかずは歴史に残る名対局の棋譜だったりなんだり。
この時点で「へ、へんたいだー！」って攻めは逃げ出してもいいと思うんですけど、とある事情で初めて出会ったはずの阿久津に複雑な思いを抱く三池は、手を出してしまうわけですね。

三池も三池で、阿久津の嗜好に合わせて囲碁をアレンジしたプレイを次々に考案するので、やっぱり変･･････だがそこがいい。

雑誌掲載分で両思いになった二人ですが、その気持ちにはだいぶ差があるようで･･････？
な、書き下ろしパートでは、阿久津の最愛の妹（天使とか女神とか呼ばれている）・夏南ちゃんの彼氏が出てきます。
三池＆阿久津も妹カップルも微笑ましく、もうこの組み合わせしか考えられないよねってくらい、しっくりきます。

囲碁バカな阿久津が、三池のエプロンをおかずに自慰をしたときなんて、三池が後になって知って、感慨深くなっていましたが、読者もまったく同じ気持ち。

とにかくこんな変な受け見たことないんですが、ときどきめっちゃ可愛いこと言うんですよね。
その度に三池の心臓直撃するんですけど、読者もぐっときちゃう。

阿久津の成長が見て取れるのが、

「･･････依存は一方的にするものでも、支えは互いになるものなんだと、思い知ったよ」
209ページより

いや～。本当に成長した！
でもやっぱり三十三歳児の阿久津も見たい！

あとがき後に三池視点のssも入っています。
ちょっと可愛らしい彼の名前・双葉の由来が語られ、おじいちゃんと阿久津が同じことを言っていて、不覚にも･･････。
ええ、本当に、不覚にもうるっと来てしまいました。

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