ライト文芸 業火を刻めよ(5) <<プロローグから読む! <4話 ヒカルが警察官となって、一週間が経った。 (行きたくねぇ) 毎日そう思うのだが、その瞬間、「嫌ならやめてもいいんだぞ」と、性格の悪い男の笑みが脳裏に浮かぶ。なにクソ、とヒカルの反骨精神は奮い立たされ、結... 2020.04.09 ライト文芸業火を刻めよ長編小説
ライト文芸 業火を刻めよ(4) <<プロローグから読む! <3話 「そうだ」 腕を出せと言われ、ヒカルは素直に出す。手際よくゴムバンドで二の腕を締め上げると、エリーは血管の位置をちらっと確認した程度で、刺すぞという予告もなく、注射器を遠慮なく突き刺した。 「いてぇ!」 ... 2020.04.09 ライト文芸業火を刻めよ長編小説
ライト文芸 業火を刻めよ(3) <<プロローグから読む! <2話 部長室に入るときと、同じくらい緊張で心臓が痛いほどだった。 医務室。この扉の奥に、悩殺ナイスバディのエリーがいる。マゾっ気はないはずだが、ヒカルはすでに、妄想の中のエリーに何度も罵倒されて遊ばれていた。... 2020.03.30 ライト文芸業火を刻めよ長編小説
ライト文芸 業火を刻めよ(2) <<プロローグから読む! <1話 「医務室へ行きなさい」「医務室……ですか」 体調は万全だから、現状、用のない部屋だ。もしかして健康診断だろうか、と口にすると、園田は笑った。 「まぁ、それもある。が、そこに君の仕事のパートナーがいる」 ... 2020.03.30 ライト文芸業火を刻めよ長編小説
ライト文芸 業火を刻めよ(1) <<プロローグから読む! 「……あ、母さん。俺、ヒカルだけど。今日から、俺も警察官として一人前になるからさ……えっと……うん、また連絡するわ」 通話を切って、ヒカルはほっと息を吐きだした。 母が電話に出なくてよかった。直接言葉を交わすと... 2020.03.30 ライト文芸業火を刻めよ長編小説
ライト文芸 業火を刻めよ(プロローグ) 瞼が自然に降りていく。疲労は蓄積しているが、眠気はほとんどないにも関わらず。 ヒカルが何度、目を開けようと試みても、びくとも動かなかった。体験したことはないが、きっと、催眠術にかけられたときは、こんな感じなのだろうと思った。 意識ははっ... 2020.03.30 ライト文芸業火を刻めよ長編小説