クレイジー・マッドは転生しない クレイジー・マッドは転生しない(5) <<はじめから読む! <4話 「もうすでに、今から向かうところに用意してくれているのです」 「へぇ……そうなんだ」 もしかしたら、シェフがいる可能性があるんじゃないか、これ。その場でラクレットチーズ(テレビでしか見たことない)を炙って溶か... 2021.01.11 クレイジー・マッドは転生しないライト文芸長編小説
クレイジー・マッドは転生しない クレイジー・マッドは転生しない(4) <<はじめから読む! <3話 翌日もまだ、学校は午前中のみだ。とはいえ、まだ授業はない。委員を決めたり、学年集会があったり、まぁいろいろ。 昨日の担任の言葉どおり、学級委員は呉井さんに決まった。立候補者はおらず、一目でわかるお調子者男子... 2021.01.11 クレイジー・マッドは転生しないライト文芸長編小説
クレイジー・マッドは転生しない クレイジー・マッドは転生しない(3) <<はじめから読む! <2話 「先生。明日川くんの耳が、取れてしまいますよ」 優しい声での忠告に、ようやく耳が解放された。痺れて聞こえが悪くなっている耳の付け根をほぐし、ぽんぽんとタップする。 その声の主を、最初、教師だと思っていた。保... 2021.01.09 クレイジー・マッドは転生しないライト文芸長編小説
クレイジー・マッドは転生しない クレイジー・マッドは転生しない(2) <1話 「だって校則には何も書いてないじゃないですかぁ!」 転校三日前に、俺は初めての美容院で髪を染めた。茶髪? いやいや、そんなんじゃない。その程度じゃ、俺のオタク感は薄まらない。まったく。気合いを入れるためにも、もっと個性的で明るい色... 2021.01.09 クレイジー・マッドは転生しないライト文芸長編小説
クレイジー・マッドは転生しない クレイジー・マッドは転生しない(1) 何事もスタートが肝心だ。 前の学校では、入学直後から失敗していたからな。登校してすぐに、自分の席から動かずに、ラノベ(しかも表紙の猫耳メイドちゃんが露になっている。俺はカバーをつけない派なのだ)を読み耽るような奴じゃ、彼女はおろか、友達す... 2021.01.09 クレイジー・マッドは転生しないライト文芸長編小説
短編小説 海を泳ぐ月 廊下側の後ろから二番目の席は、ほぼ対角線上にある、窓際の一番前にいる彼を観察しやすくて、私のお気に入りの席だ。 「森もりー。森海かいー。ここの訳」 その後三回、先生は彼の名前を呼んだ。ようやく自分があてられていることに気がついた森くんは、... 2020.11.06 短編小説青春
短編小説 きらきら星のばんそう者 黒板の前で発言をするのは、優等生と相場が決まっている。一度も染めたことがないだろう黒髪を、きっちりと二つに結んだ副委員長を従えて、学級委員の眼鏡の少年が、か細い声を精一杯張り上げている。 私は不自然にならないように、辺りを窺った。こういう... 2020.03.24 短編小説青春
短編小説 桜待人 四月になってカレンダーは桜の花の写真に切り替わったが、実物を目にするまでにはあと一か月弱。それでも私は、今日から通うこの市立高校の桜並木に満足していた。 野暮ったいセーラー服――タイも紺色で、黒のラインが入っている重い色合いの――に袖を通... 2020.03.22 短編小説青春