年下攻め

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薔薇をならべて(32)

<<はじめから読む! <31話 「ああ、やっぱり勘違いしてる」  ごちゃごちゃと何事か呻いた香貴の真意が掴めず、涼が顔を上げた瞬間、 「僕はうらら先輩とは今も昔もこれからも、恋人になることはないし、僕が好きなのは!」  勢い込んだ彼の顔が、...
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薔薇をならべて(31)

<<はじめから読む! <30話  心地よい眠りを妨げたのは、インターフォンが連打される音だった。驚いて勢いよく身を起こしたら、腰がみしりと音を立てた。のろのろとベッドから降りると、窓の向こうは夜もとっぷりとふけていた。  呼び出し音はまだ止...
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薔薇をならべて(30)

<<はじめから読む! <<29話  思ったより早く帰宅した涼を、母は訝しんだ。 「香貴くん、元気だった?」  そう問われても、「さあ」としか答えられない。買い物も見舞いの花も、彼の恋人に預けてきた。その後どうなったかは知らない。食糧は香貴の...
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薔薇をならべて(29)

<<はじめから読む! <28話 「もう!」  舞台俳優というのは日常動作も大げさになりがちなのか、彼女は手本のような地団駄を踏んだ。家主への怒りが沸点に達している。  そこで初めて、呆然とたたずむ涼の存在に気づき、取り澄まして首を傾げた。 ...
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薔薇をならべて(28)

<<はじめから読む! <27話 『これから行くけど、なんか欲しいもんあるか?』  スーパーに立ち寄る前に送信したメッセージに、返事はなかった。既読すらつかない。  まさか本当に、倒れているんじゃないだろうな。  体調が悪いのなら、消化のいい...
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薔薇をならべて(27)

<<はじめから読む! <26話  その日から、涼の日課に新しく、ハンドケアが加わった。これまでは耐えられなくなっでから傷薬を塗るだけだったが、毎日の細かい傷に軟膏を塗り、よくなってきたら今度は予防として、ハンドクリームを擦り込む。  無香料...
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薔薇をならべて(26)

<<はじめから読む! <25話 「僕はそういう愛し方しか知らないから。だから、仲良くなりたい人にはひたすらいっぱいプレゼントを贈ってた」  幸い、手元に金はあるし、もらったままになっているものもたくさんある。  仕事場にかぶっていった帽子に...
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薔薇をならべて(25)

<<はじめから読む! <24話 「これはお礼。僕に大事なことを気づかせてくれた」  言い聞かせる言葉は、耳を通り、脳に到達し、心に響き渡った。動きを止めた涼の手を取り、絡ませる。当然、手のひらに取り出したクリームが、涼の手にも付く。擦り込む...
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薔薇をならべて(24)

<<はじめから読む! <23話 「母さんに?」 「それはこっち」  同じ包装だが、こちらの方が大きい。それでは、小さい方は誰あてだろう。うちには母しか女はいない。彼女宛のプレゼントを、見せびらかしたかっただけか?  彼女。いるのか。いないは...
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薔薇をならべて(23)

<<はじめから読む! <22話  花屋の開店前準備や、老婦人宅での実習を経て、香貴はようやく人並みに植物を育てることができるようになった。肥料は与えれば与えるほど、植物が元気に育つ魔法の薬ではないし、土が許容できる水の量には限界があるという...
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