オカン受け

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次に歌うなら君へのラブソングを(2)

<<はじめから読む! 『その新人、花房はなふさ先生っていうんだけどさ、社長の甥っ子なんだよね』  案の定、終電滑り込みコースになった司は、湧田の言葉を反芻しながら歩みを速めた。  五月も半ばを過ぎ、日中は真夏と紛うほどの暑さの日も少なくない...
次に歌うなら君へのラブソングを

次に歌うなら君へのラブソングを(1)

電話の向こうの声が、一瞬静まった後に、キンキンと甲高く響いた。 『じゃあ先生は、うちの子がずる休みをしたって言いたいんですか!?』  だからそうだって言ってんだろ。  反射的にそう受け答えしたくなる気持ちをぐっと堪えて、司つかさは下手に出る...
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薔薇をならべて(36)

<<はじめから読む! <35話 「何描いてるの?」  布団から起き上がることのないまま、荷物の中から引っ張り出したスケッチブックに絵を描いている涼のもとに、水を持ってきた香貴がまとわりついてくる。  付き合うようになってから改めて感じるのは...
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保護中: 薔薇をならべて(35)

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保護中: 薔薇をならべて(34)

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薔薇をならべて(33)

<<はじめから読む! <32話  そこからの行動は早かった。  何しろ、香貴は明日の朝早くから撮影のために地方に行かなければならない。山奥で二週間、缶詰だ。突貫撮影であり、連絡を取る暇もないかもしれない。  想いが通じ合ったのに、しばらく会...
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薔薇をならべて(32)

<<はじめから読む! <31話 「ああ、やっぱり勘違いしてる」  ごちゃごちゃと何事か呻いた香貴の真意が掴めず、涼が顔を上げた瞬間、 「僕はうらら先輩とは今も昔もこれからも、恋人になることはないし、僕が好きなのは!」  勢い込んだ彼の顔が、...
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薔薇をならべて(31)

<<はじめから読む! <30話  心地よい眠りを妨げたのは、インターフォンが連打される音だった。驚いて勢いよく身を起こしたら、腰がみしりと音を立てた。のろのろとベッドから降りると、窓の向こうは夜もとっぷりとふけていた。  呼び出し音はまだ止...
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薔薇をならべて(30)

<<はじめから読む! <<29話  思ったより早く帰宅した涼を、母は訝しんだ。 「香貴くん、元気だった?」  そう問われても、「さあ」としか答えられない。買い物も見舞いの花も、彼の恋人に預けてきた。その後どうなったかは知らない。食糧は香貴の...
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薔薇をならべて(29)

<<はじめから読む! <28話 「もう!」  舞台俳優というのは日常動作も大げさになりがちなのか、彼女は手本のような地団駄を踏んだ。家主への怒りが沸点に達している。  そこで初めて、呆然とたたずむ涼の存在に気づき、取り澄まして首を傾げた。 ...
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