家族

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短編小説

私のお母さん

産みの親と育ての親が違うのは、まれによくある。  積極的には言わないけれど、親密になるにつれて、打ち明け話をするようになる。一般家庭の子には同情され、腫れ物扱いされる場合もあるけれど、「実は……」と、お互いの秘密を共有する友人もいた。  人...
レビュー

君がいなきゃ涙さえ出ない(沙野風結子)

12月もBL小説でアツアツです。 「君がいなきゃ涙さえ出ない」(沙野風結子) 表紙イラストといい、タイトルといい、センシティブ系の切ない話かな~、と思って買いました。実際まぁ、辛い過去もちの受けとそれを温かく包む攻めっていう私の好きなカップ...
短編小説

JCの半分は妄想でできている

中学生になって、初めての授業参観日だった。来なくていいよ。朝出かけるときに、寝ぼけ眼のおいちゃんにはそう言ったけれど、来てくれたのは嬉しかった。ママは仕事が忙しくて、なかなか来られなかったから。  たとえ襟のゆるいTシャツにジーパンなんてい...
短編小説

モザイクタイルの指先

へっくち、と亜里沙ありさはくしゃみをした。思わず赤面して、両手で口から鼻までを隠した。手袋の毛糸がチクチクする。  ミトン型の手袋は、中学二年生にしては幼いデザインだ。じっと掌を見つめていると、次第に子供でしかない自分に腹が立ってくる。  ...
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