ホラー

スポンサーリンク
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【12】

<<はじめから読む!<【11】第二話 紅薔薇、白百合 曇天の梅雨空は、低く感じる。頭のすぐ上に、分厚い雲が重くのしかかってきて、あまり好きではなかった。 今にも雨が降りそうな窓の外を、ぼんやりと眺めながら、先日の古典の授業のことを思い出して...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【11】

<<はじめから読む!<【10】 篤久はそのまま入院した。母の方は、数日ですぐに出てこられたが、彼はいつになったら退院できることか、わからない。身体も心もボロボロになった親友を、僕は直視できなかった。 美希との縁がつながった段階で、やめておけ...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【10】

<<はじめから読む!<【9】 聡子は逮捕され、篤久も、学校と警察の両方から事情を聞かれた。 刃傷沙汰を起こした聡子はもちろん悪いが、それを誘発したのは、篤久の複数人相手の異性交遊であることは、明らかだった。 生徒同士の事件に発展していた可能...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【9】

<<はじめから読む!<【8】 五月の最終日。もうほとんど夏ではないか、という気温の中、僕は遅刻していた。 寝坊ではなく、腹痛でしばらくトイレから出られなかったという正当な理由だから、のんびりと歩いている。すでに担任には連絡済みだった。 朝の...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【8】

<<はじめから読む!<【7】 刺したり刺されたり、殺したり殺されたりする覚悟があれば、ハーレムはつくることができるらしい。 本当だろうか? 考えてみれば、ハーレムや後宮は、権力者のための施設だ。イスラーム帝国のスルタンしかり、日本や中国の帝...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【7】

<<はじめから読む!<【6】 翌日、学校に現れた篤久は、ある意味クラスの話題をかっさらっていた。「おはよう」 にこやかに挨拶をしているが、両手の指、全十本に包帯が巻かれていて、とてもじゃないが正気とは思えない。周りが心配するものの、本人は「...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【6】

<<はじめから読む!<【5】 糸屋に行ってから、一週間が経った。 放課後、僕の近くに寄ってきた篤久は、頭がお花畑状態らしい。ふわふわと夢見心地の目がとろんとしていて、言葉を選ばずに言うと、気持ち悪かった。 だが、どれほど気味が悪くても、彼は...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【5】

<<はじめから読む!<【4】 縁結びのおまじないをした翌日から、都合よく美希と仲良くなれるなんて、そんなうまい話はなかった。 チャイムが鳴るまで、篤久は僕の席で喋っていた。運動部しか使わない、馬鹿みたいに大きなエナメルバッグを邪魔にならない...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【4】

<<はじめから読む!<【3】「おはよう」 約束をしているわけではないが、部活をやめた篤久とは、登校時間もよくかぶるため、一緒に学校へ行く日も多い。開店準備中の店前を、他愛のない話をしながら抜けていく。糸屋の前は、あえて素通りした。「ところで...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【3】

<<はじめから読む!<【2】「ただいま」 商店街を抜けたところで、篤久とは左右に分かれた。あの不思議な店以外に寄り道はしなかったから、まだ日は高い。 僕の帰宅の報に、返事はなかった。再放送の刑事ドラマだろう音は聞こえるから、母は在宅のはずだ...
スポンサーリンク