狂気

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ファンタジー

王女様は本の虫

天使の指先がページを捲るのを、エミールはしばらく眺めていた。装飾品などひとつもつけていないのに、真珠のように真っ白に輝いている。  じっと、群青色に瞬く目を、手元の本に向ける。はらり、と額にかかったのは夜と夕の狭間の、淡い光を放つ藍の色をし...
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