バディ

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ライト文芸

業火を刻めよ(13)

<<プロローグから読む!<12話 黒田が住む一軒家は、生まれたときから集合住宅でしか暮らしたことのないヒカルにとっては、ただでさえ物珍しい。 まして二十二世紀現在であれば、文化財として指定されているような、この時代であっても「レトロ」と形容...
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業火を刻めよ(12)

<<プロローグから読む!<11話 あまり人のいない、裏通りを選んで歩いた。渡された地図を広げて見るが、ヒカルは自分の現在地すらわからない。首を傾げて、上下左右にひっくり返してみるものの、ピンと来るものはなかった。 二〇一八年に暮らす、草。黒...
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業火を刻めよ(11)

<<プロローグから読む!<10話 しばらくその場でぼうっとハンカチを見つめたままでいたヒカルだったが、唐突に思い出した。(そうだ、スポーツバッグ……!) 確か、エリーはスキップが完了したらすぐに開けろと言っていたっけ。やばい。どのくらい時間...
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業火を刻めよ(10)

<<プロローグから読む!<9話 一、二、三。 視界を閉ざした状態で、念じる。跳びたい時間と、場所を思い浮かべる。 二〇一八年二月一日、時刻は午後三時。場所は、東京都足立区の、龍神之業の本拠地近く。 時間については正確に跳ぶことができるが、場...
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業火を刻めよ(9)

<<プロローグから読む!<8話 出勤すると、エリーはすでに医務室にいる。いつも通りの黒ずくめのファッションの上に、白衣を羽織った姿だ。ヒカルは彼が、モノトーン以外を纏っているところを想像できない。「っす」 小さく会釈したヒカルに、エリーは眉...
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業火を刻めよ(8)

<<プロローグから読む!<7話 翌日、早朝。 最低限の身の回りの物だけ詰め込んだリュックと、携帯端末を前にして、ヒカルは黙っていた。 携帯、といっても発信専用のようなものであり、電話着信はおろか、メッセージの着信すら、宣伝の類しか来ない。前...
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業火を刻めよ(7)

<<プロローグから読む!<6話 医務室へ戻ると、ヒカルは自分用に用意された机に突っ伏した。「マジでか……俺、もうちょい先になると思ってたわ」 少なくとも一ヶ月は、エリーについてみっちり研修を受けてからの初出動だと信じていた。「なぁ、俺、本当...
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業火を刻めよ(3)

<<プロローグから読む!<2話 部長室に入るときと、同じくらい緊張で心臓が痛いほどだった。 医務室。この扉の奥に、悩殺ナイスバディのエリーがいる。マゾっ気はないはずだが、ヒカルはすでに、妄想の中のエリーに何度も罵倒されて遊ばれていた。 しか...
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業火を刻めよ(2)

<<プロローグから読む!<1話「医務室へ行きなさい」「医務室……ですか」 体調は万全だから、現状、用のない部屋だ。もしかして健康診断だろうか、と口にすると、園田は笑った。「まぁ、それもある。が、そこに君の仕事のパートナーがいる」 違う時代に...
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業火を刻めよ(1)

<<プロローグから読む!「……あ、母さん。俺、ヒカルだけど。今日から、俺も警察官として一人前になるからさ……えっと……うん、また連絡するわ」 通話を切って、ヒカルはほっと息を吐きだした。 母が電話に出なくてよかった。直接言葉を交わすとなると...
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