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ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【24】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【23】  美空の真意はいったいなんだったのか。答えはすぐにわかった。  一命をとりとめたものの、美希は目を覚まさなかった。事故のときに頭を強く打ったそうだ。  脳死、という判定が下された。学...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【23】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【22】  購入した赤い糸を少し拝借して、糸子から受け取った五円玉の穴に通した。なんとなく、御利益がありそうだと思ったからだ。  それを美空に手渡すと、嬉しそうに微笑んで、「ありがとう」と言っ...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【22】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【21】  梅雨明けはまだ遠く、今日もどんよりと曇っている。だが、僕の心はすっきりと晴れて青空だ。  こんな気持ちで糸屋に行くのは初めてだった。だいたいいつも、カリカリと警戒していることが多い...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【21】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【20】  その日は、美空の体調が悪くて会えなかった。母親が来ていて、「ごめんね」と言ったが、謝ってもらうような話でもない。お大事に、で帰って、それから三日後、再び僕は彼女のもとを訪れた。  ...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【20】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから読む <【19】  病院へ行こうとした僕のもとに、着信があった。相手を見て、バスに乗る前でよかったと思う。  電話に出なかったら、機嫌を損なうことになる。そうなれば、今度電話をくれるのは、いつにな...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【19】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから読む! <【18】 「ねぇ、ちょっと」  名前すら呼ばないあたり、不機嫌さが丸出しだ。自分の機嫌は自分で取れって、昨今よく言われているが、実践する気は皆無だ。  気分が悪いのは全部、誰かのせい、僕...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【18】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから <【17】  とうとう、見つかってしまった。 「あれ、紡くん?」  総合玄関から入って西棟へ向かう途中、冴木医師に声をかけられた瞬間、足が竦んだ。 「今日はどうしたの?」  医者だから、なのか、...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【17】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから読む! <【16】  美希たちは、相変わらず教室の中心になっていた。  今は、終業式前日の球技大会の話で盛り上がっている。誰がどれに出れば活躍できそうか、あいつは運動音痴だから足手まといだとか、当...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【16】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから読む! <【15】  バスに揺られ、病院に着く。今日はもちろん、診察日ではない。  病院という場所は、基本的には人を拒絶する場所だと思う。病人を受け入れるが、あたたかさはない。白くて、冷たい。健常...
ごえんのお返しでございます

ごえんのお返しでございます【15】

<<<はじめから読む! <<2話のはじめから読む! <【14】  放課後、部活も何もしていない僕は、まっすぐ家に帰るのが常だが、今日は違った。  商店街と住宅地の狭間、古民家に擬態した、ニッチな商材を扱う店に向かう。  途中で肉屋の店主の息...
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