孤独な神竜は黒の癒し手を番に迎える(寺崎昴)

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レビュー

12月に読み終えていたんだけど、レビューに手が回らず、もう一回読みました!
レビューしないと次の本に手をつけないので、11月に買った本がいっぱい積んであります。

「孤独な神竜は黒の癒し手を番に迎える」(寺崎昴)

【あらすじ】天を操り恵みをもたらす、霊脈イオナドの神竜。だがここ数年、悪天候が続いており、その怒りを鎮めるべく黒髪・黒い瞳の呪われた子、クロウが生贄として捧げられた。 山頂に辿り着いたクロウが出会ったのは傷ついた美しい男、人の姿をした神竜バラウルだった。彼は生贄など求めてはいないと言うが、クロウが治癒魔法を施すと不思議と天候は回復。 一方、バラウルに何かを命じられるとクロウはかつてないほどの喜びに満たされて…。 癒しのDom/Subファンタジー。

「孤独な神竜は黒の癒し手を番に迎える」あらすじ

寺崎昴先生の作品の魅力のひとつは、独自の設定が自然と受け入れられる点です。
デビュー作、『ギフテッド~狼先生は恋をあきらめない~』やリンクスロマンス二作目の『アゲインスト~犬嫌いは黒柴社長と恋に落ちるか~』は、現代日本社会ですが、唯一、獣化症(本当はもっと長い病名がついている)という先天性の病気が存在し、獣人が存在するというのが相違点でした。
けれど過剰に獣人という萌えポイント(人によっては萎えかもしれないけれど)を推すのではなく、そこにあったのは当たり前の人たちが恋をする物語です。

↑二作目も読んだんだけど、レビューしてなかったでござる。

今回の「孤独な神竜~」も、Dom/Subというキャッチーな設定を扱いながらも、自分自身の設定に上手に落とし込んであって、「なるほどな」と思いながら読んでいました。
コマンドを多用するプレイが多い印象のDom/Subですが、カッコの使い方を変えることで、Subによるコマンドだとわかるようにしてあって、「ああ、私こっちのタイプの方が好きだな」と思いました。
なんかコマンド、書いててピンと来なかったんですよね~。
次に書くときは要検討っと。

「【創作BL】コマンドはライブで伝えて【Dom/Subユニバース】」/「葉咲透織」のシリーズ [pixiv]
【キャラクター】 ・相楽智(さがらとも)(受)・・・二十歳の引きこもりニート。Subであることを理由にいじめられた経験から、何もかもやる気をなくして漫然と生きている。小柄で平凡。黒髪で美容院に行くのも怖いため、前髪を長く伸ばしたまま。 ・汐...

↑ちなみにこちら、初めて書いたDom/Subです。よければ読んでね。そのうちブログにも転載すると思う。

Dom/Subって、現代モノだと普通の恋愛にSM要素がプラスされる感じですが、こちらは「力が強い神竜が暴走しそうになったときに抑えられる唯一の存在」ということで、どちらかといえば、オメガバースの運命の番にも似たものになっています。

で、運命の番というと、私の中の反骨心が、

「それでええんか! 運命なんちゅーもんに流されて、それで『愛してる』なんて言っていいと思ってんのか!!」

などと吠え立てるのですが、その辺はしっかりと、Dom/Subの真相を知っている攻めのバラウルが自問自答しています。

クロウに抱く気持ちは、本能によるものでしかないのではないか?
この愛はいったい何なのか。
親愛や友愛、家族愛、それから性愛を伴う恋愛感情。
師匠的存在の先代の死後、基本的にひとりで過ごしていたバラウルが、初めて自分を恐れずに接してくれる相手と触れあうことで戸惑っているのが、人間味があってよかったです。
(神竜相手に人間味とは・・・・・・?)

受けのクロウは、親や村の人たちと姿かたちがまったく違うことで「呪いの子」とされていて、仲間はずれにされていました。
そのせいで自己肯定感の低い青年に成長してしまいました。
このタイプのキャラって、うじうじしていて、「はぁぁ? もっとしゃっきりせんかい!!」と、イライラしてしまうんですけど、不思議とそれがなかったです。
バラウルの言葉を借りれば、「情緒不安定な子ども」。
笑っていたかと思えば、すぐに落ち込み、そしてまたバラウルの言葉で浮上する。
感情が表に出やすいタイプだから、微笑ましく見守っていられたのかも。

閉鎖的な村で村八分にされて育ってきたクロウが、「外に目を向けてもいいんだ」と、バラウルとの会話の中で気持ちが軽くなったり、旅人たちとの交流を通じて成長していくのがよかったです。
特に、悪役を最初かばうような素振りをみせたクロウに、バラウルが嫉妬のあまり詰問したあとの反応が、図太くなっててよかったですね。
図太い、っていうと悪い意味っぽいな。
強くなれてよかったね。

人外×人間の異種間恋愛の醍醐味といえば、寿命差!
今は幸せだけど、いずれ避けられない別れが・・・・・・というのが好みなのですが、こちらの作品は、解決されてしまいました。
いや、悪くない。
よかったね~!!
寿命差がなくなるのもそれはそれでよきです。
なんだろうな、ご都合主義的と言われればそれまでなんだけど、説得力があれば、それでよし。
突然寿命が延びる! っていう感じだと納得できないんですが、こちらは後日談で少しずつ人外化していくので、急激さが抑えられていたからかもしれない。

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