人外

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臆病な牙(13)

<<はじめから読む!<12話 二人で遊びに行く定番の場所は、映画館のレイトショーだ。 九月、まだ余裕で夏休み中の冬夜は、寝坊しても支障がないのをいいことに、話題の映画を慎太郎とともに、いくつも見に行っていた。「す……っごく面白かったな!」 ...
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臆病な牙(12)

<<はじめから読む!<11話「もう、はぐれちゃだめだからな」 うん、と何度も大きく頷いて、少年は手を振りながら、その場を去って行った。ぼんやりと彼に手を振り返したままでいた冬夜の肩を、慎太郎がぽん、と叩いた。「慎太郎……」 冬夜の戸惑いに慎...
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臆病な牙(11)

<<はじめから読む!<10話 慎太郎と顔を見合わせ、二人できょろきょろと辺りを見渡すと、水色の甚平を纏った、五歳くらいの男児が、涙を擦り、しゃくりあげながらとぼとぼと歩いているのを見つけた。 疑いようもなく、迷子である。周囲には何人もの若い...
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臆病な牙(10)

<<はじめから読む!<9話 慎太郎が半吸血鬼で、血液を必要としているとわかった日から、待ち合わせの場所は、駅前ではなくて、慎太郎の部屋になった。 遊びに行くのも週に一回程度だし、外で貧血で倒れられても困る。 定期的に血を飲んでいれば、一回の...
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臆病な牙(9)

<<はじめから読む!<8話「いっ!」「大丈夫かよ、月島」 サークル活動を通して、だいぶ上達したと思った針仕事であったが、気を抜くと指を突き刺してしまう。 香山が「絆創膏いる?」と尋ねてくるが、ぽっちりと血が滲んだだけなので、断って、指先を含...
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臆病な牙(8)

<<はじめから読む!<7話 目を覚ました冬夜の額には、慎太郎のために購入した冷却シートが貼られていた。身体を起こすと、真っ先に目に入ったのは、ぴしりときれいに土下座をしている慎太郎の姿だった。 顔立ちは西洋風なのに、仕草はどうしても日本人だ...
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臆病な牙(7)

<<はじめから読む!<6話 慎太郎と友人になってから、冬夜の生活は充実していた。 外に遊びに行くのは勿論新鮮だったが、慎太郎の優しさに触れることが、一番嬉しかった。 慎太郎の家は、家賃が高そうなマンションで、冬夜の住む学生アパートに遊びに来...
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臆病な牙(6)

<<はじめから読む!<5話 待ち合わせの時間の十分前に、駅に着いた。入口の隅で、目立たないように立っている。 休日の午前中ということもあり、家族連れの姿も多い。 冬夜はスマートフォンを取り出して、ゲームアプリを起動させた。特にはまっていると...
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臆病な牙(5)

<<はじめから読む!<4話 落ち着かない気持ちのまま、冬夜は十時には店舗前に着いてしまっていた。慎太郎は真面目な店員だから、きっと早めに出勤するだろうと踏んだのだが、それにしても少し、早すぎたかもしれない。 自動ドアが開かないように、端に寄...
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臆病な牙(4)

<<はじめから読む!<3話 特に何の進展もなく、コンビニに通うのも惰性になってきた頃、冬夜は無事に二年生へと進級した。 金曜日の五限の講義を終え、今日の夜中は、何を買いにコンビニに行こうかと思案しながら帰り支度をしていると、後ろからずしっと...
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