青春

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ライト文芸

不幸なフーコ(21)

<<はじめから読む!<20話 花火が打ち上がるまで、あと一時間半もあるというのに、観覧席は大勢の人で賑わっていた。 なんとか座れる場所はないかと探していると、風子が「あっ」と声を上げ、手をぶんぶんと振り回した。巾着を持ったままだったので、た...
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不幸なフーコ(20)

<<はじめから読む!<19話 花火大会当日。私は風子の家に、少し早めにやってきた。「野乃花ちゃん、おいで」 私を含めた何人かで花火に行くのだと風子が報告したところ、祖父母は喜んだ。 何せ、手のかかる孫娘である。小学校のときからまともな友達は...
ライト文芸

不幸なフーコ(19)

<<はじめから読む!<18話 勉強会はその後は和やかに再開された。綾斗をなだめながら、夕方になり、母親が帰宅する前に風子を帰す。「哲宏の教え方、わかりやすかったでしょ?」「うん!」「また教えてもらいたいよね?」「うん!」 よし、これで言質は...
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不幸なフーコ(18)

<<はじめから読む!<17話 哲宏はすぐに、凜莉花の様子を見に行った。私も行くと立ち上がりかけたが、「やめとけ」と制止されて、座り直した。 ちゃんと謝罪できていないから、と言い募ったが、彼は首を横に振る。「あいつはこじらせてるだけだから。そ...
ライト文芸

不幸なフーコ(17)

<<はじめから読む!<16話「私もわかんないんだってば」 風子が来ていることを知ると、途端に渋り始めた哲宏を、電話じゃ埒が明かないと直接迎えに行った。「私が文系なの、知ってるでしょ」 基本の基本で躓いている風子にわかりやすく教えてあげられる...
ライト文芸

不幸なフーコ(16)

<<はじめから読む!<15話「どこが可哀想なの?」「え」 母親に捨てられて、祖父母に育てられているというのはかなり不憫だ。それに、彼女自身の性格もあって、なかなか友達ができないということも説明した。「だって、おじいちゃんやおばあちゃんに可愛...
ライト文芸

不幸なフーコ(15)

<<はじめから読む!<14話 哲宏と風子を交流させるという思いつきは、計画の時点で頓挫した。何せ、通っている学校が違う。電車通学ならば、偶然を装って出くわすこともできるが、哲宏は自転車で近道をして通っている。 何もできないまま、終業式の日に...
ライト文芸

不幸なフーコ(14)

<<はじめから読む!<13話 スマホを取り出して母に連絡してみるものの、既読にすらならなかった。今日もどこかで何かしているのだろう。専業主婦だというのに、ちっともじっとしていない。ボランティアか、老人ホームに入っている曾祖母の見舞いか。 曇...
ライト文芸

不幸なフーコ(13)

<<はじめから読む!<12話「フーコ。ちゃんと真っ直ぐ帰りなさいよ!」 体育の授業があったから、今日は朝から放課後まで、ずっとジャージ姿だ。着替える手間が省けたので、さっと風子の教室まで行って、ぴしゃりと言った。「わかってるよ。部活、頑張っ...
ライト文芸

不幸なフーコ(12)

<<はじめから読む!<11話 学校のテスト期間というのは、どこも似たようなもの。一応、探りを入れてみれば、例の工業高校もテスト中だ。駅で彼を見つけて、クッキーを渡すにはこの機会が望ましい。相手が部活やバイトをやっていたりしたら、帰宅時間も不...
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