極上アルファは運命を諦めない(真宮藍璃)

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レビュー

たたかう男、強い男のBL小説、二冊目。

「極上アルファは運命を諦めない」(真宮藍璃)

↑Amazonに飛びます。
電子書籍限定で書き下ろしssがついているそうです。

アルファとオメガのバディものです。
オメガバースもので描かれる社会の建前として、あるいは登場人物の信条として、
「アルファとオメガは対等」
「差別をするつもりはない」
という設定のことは多いのですが、どうしても物語の展開上、
「オメガは被差別階級」
「アルファ、ベータ、オメガの間には明確な階級差がある」
ことになっていて、どうしてもアルファとオメガが本当に対等に扱われることは少ない印象。
だからバディになるというのは、なかなか難しい。
(バディの魅力はやっぱりその対等さだと思う)

この話の中でもそれは同様。
けれど、オメガの瀬名はへこたれることなく武道を習って強くなり、持ち前の正義感から警察官に。
そのきっかけとなった事件で知り合った男との再会から始まる事件&ラブ!

日本人だけど、隔世遺伝で金髪碧眼のイケメンの攻め。
そんな来栖は「極上アルファ」の名に恥じない・・・・・・のに、なんだか様子がおかしい。
常識人の瀬名の目線を通して語られるからでしょうか。
どれだけ瀬名に冷たくあしらわれても、スーパーポジティブ。
職場に真っ赤な薔薇の花束送ってくるとか。
思わず笑ってしまいました。

運命の番だと口説いてくる来栖を、瀬名は「運命なんて信じない」と拒絶します。
言葉や心は拒絶しても、本能の部分では来栖を「運命」だと認識はしているのですが。
瀬名の強気な性格や、運命という言葉に反発するあたりは、自分がオメガ性であることを受け入れていないからだと思います。
一冊を通じて、瀬名がオメガである自身のことを、自然に、あるがままに受け入れていく話でした。

好きなシーンは、セックスとかよりも絆創膏で傷を手当してもらったときの方が、心が近づいた気がする・・・・・・と、瀬名が思う場面ですね。
エッチシーンは多いんですよ。
違法薬物で強制的に発情させられたり、秘密の地下クラブに潜入捜査をしたり。
一歩間違えばモブレ被害者になってしまいそうな受けですが、攻めががっちりとガードしてくれます。
想いが通じ合う前に、人前でセックスする羽目にはなるんだけどね。
でもそんなセックスよりも、小さいふれあいの方が印象に残るっていうのが、恋の喜びを感じられて好きです。
可愛い。

オメガバースものは開始三十ページでエッチなシーンが始まることが多く(偏見である)、私も頑張ってエロを書く人間にならねばな、と思いました。

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