久しぶりにレビュー記事を書くよ～。
「禁じられた遊び」（清水カルマ）
橋本環奈ちゃんとジャニーズWEST重岡大毅くんの主演映画が、9月8日に公開されます。
主人公・伊原直人は、妻の美雪、息子の春翔と共に幸せな生活を送っていた。
しかし、念願のマイホームを購入した矢先、美雪が交通事故で命を落とす。
絶望する直人のかたわらで、春翔は「ママを生き返らせる」と、美雪の死体の指を庭に埋め、
毎日熱心に祈りを捧げ出す。同じころ、フリーのビデオ記者、倉沢比呂子の周囲では
「誰も乗っていないエレベーターが動き出す」「部屋の中にカラスの死骸が突然あらわれる」など
奇怪な出来事が次々に起こり始めた。直人の元同僚である比呂子はかつて、美雪から直人との不倫を疑われていた。
その当時、奇怪な現象に悩まされた比呂子は、その原因を美雪の持つ不思議な力のせいだと確信していた。
今回も再び美雪が自分に対してその力を使っていると考える比呂子だったが、
美雪はすでに亡くなっていることを知った。真相を知るために直人の家を訪ねた比呂子は、そこであまりにも異様な光景を目にする…。
「禁じられた遊び」あらすじ
恐怖が身に迫る本格Jホラー。
思えばなぜか、そのときどきで好きな役者がホラー映画に出演するオタク人生でした。
馬場徹くんの「トワイライトシンドローム」とか、渡辺大輔さんの「携帯彼氏」」とか、松本享恭くんの「人狼ゲーム・ロストエデン／インフェルノ」とか。
「トワイライト～」「人狼ゲーム」はメインキャラのひとりなのでいいとして、「携帯彼氏」ほんと、あの……一瞬でした。
（植原卓也推しの友人と一緒に行ったのでまだ救われた）
映画館でホラーを見ると例外なく悪夢を見るので、予習をしてショック症状を抑えるという対処法を覚えました。
最近わかったのですが、イヤミスにしろホラーにしろ、おそらく恋愛小説以上に「愛」をしつこく、ねちっこく書く必要があるのではないか、と。
明確な理由なく襲ってくる化け物は怖いけど、「なんやねんワレ！」と単純に怒りをぶつけることはできます。
それが反撃のエネルギーになる。
けれどその化け物がもしも、自分が愛した人だったら？ 自分を愛してくれた人だったら？
愛が暴走したことによって、化け物になってしまったのだとしたら？
そして、化け物を生んでしまったのだとしたら？
本書の化け物・美雪は、愛情深い女性です。
夫を、そして息子をこよなく愛しています。
幸せな一軒家での生活が始まったと思ったら、その命を絶たれてしまいます。
息子の切実な祈りに応え、美雪は蘇りを果たします。
……こうやって書くと、ハートフルなホラーっぽいですね。
しかし地中から蘇る美雪は、完全にクリーチャーです。
ゾンビって土葬の文化だから生まれるわけであって、現代日本はほぼほぼ火葬だから、ゾンビパニックモノは基本的に欧米の方が盛んですよね。
（近年はそうでもないか）
火葬だとどうやって蘇るんだろ。ガシャドクロかな。
人間を人間たらしめているものって、理性なんだと思う。
もしも肉塊として蘇った美雪が、理性を残していたらどうだったんだろう。
もともとはきれいな女性だったので（映画版ではファーストサマー・ウイカさんだ）、自分の醜悪さに絶望して、その場で再び命を絶ってしまっていたかもしれないね。
そして本作の生きているヒロイン・比呂子はハードボイルドな匂いのする女性。
もともとはかわいらしい、それこそ「ハシカンっぽーい」な女子だったようですが、美雪の生霊によって苦しめられて会社を辞めた結果、強い女に。
橋本環奈ちゃんのまた別な一面が見られそうで楽しみ。
私は強い女、「漢」と書いて「おとこ」と読む女が好き。
重岡くん演じる直人はちょっとダメ人間。
比呂子に手を出しそうになるわ、無責任なことを息子に教えてすべての原因をつくるわ。
お前、そんなに怯えてるけど、お前のせいだかんな！？
命についての教育ってのはやはり大事なんだな。
小さい子であっても、面白半分で冗談を言ってはダメだ。
いや、小さい子だからこそ、絶対に言ってはダメなことを言ってしまった直人の行く末を映画館で見届けたい。
私が出会った頃の重岡くん（山田太陽やってたとき）だったら、おそらく柏原の役をやっていたと思います。
調子がよくて、ちょっと情けないけど好きな女を守るために頑張る男。
ちょっと重岡くんっぽいでしょ(笑)？
（あくまでパブリックイメージとして）
今回は
・子持ち
・物語終盤で狂っていく
そんな役を任されたわけですから、また別の演技が見られそうです。
……楽しみ楽しみって言ってるけれど、本当は見たくないんだからな！！！！
なんでホラーの主役やんねん！！！！
↑漫画版もあるようだ。
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