BL オメガに説く幸福論(19) <<はじめから読む!<(18)「兄上、ご相談がございます」 兄はリッカが使っている離宮に泊まっていた。リッカの傷はもういいが、薬が馴染み、完全回復するまでに十日ほどかかっていたため、足腰の衰えは否めない。走れるようになるまでは、と兄はエルフ... 2024.12.03 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(18) <<はじめから読む!<(17) 目を覚ました。 ……なぜ? もう二度と目を開け、現世の景色を見ることはないと覚悟して、意識を飛ばしたはずだった。 なのに、目が開いた。リッカの視界にまず映ったのは、ここにはいるはずのないひとだった。「リッカ!... 2024.11.30 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(17) <<はじめから読む!<(16) 後宮入りに応じる代わりに、リッカはいくつか要求を突きつけていた。 エルフ国内にいる他のオメガたちの自由を保障すること。オメガの国への進軍を絶対にしないこと。アンジュの怪我の慰謝料を支払い、彼を国元へ帰すこと…... 2024.11.27 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(16) <<はじめから読む!<(15) 自室に閉じこもったリッカを、エドアールはすぐに追いかけてきた。 鍵をかけていても、騎士団長の馬鹿力をもってすれば、強引に入室することもできる。実際、彼はガチャガチャと扉を開けようと頑張っていたが、「来ないで!... 2024.11.24 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(15) <<はじめから読む!<(14) アンジュの宿下がりが終わってから、エドアールに彼の置かれている状況を説明すると、「どうして兄上は」と、呆然としていた。 王の血に人一倍こだわっているのは兄王であり、そこに追従するのがベルジャン。クロードは我関... 2024.11.23 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(14) <<はじめから読む!<(13) 冬の寒さが厳しくなってきた。故郷では珍しかった雪も、こう毎日降ると、ありがたみが薄れてくる。「さあ、お茶が入ったよ」 久しぶりに、離宮には活気が満ちていた。アンジュが王城から離宮に宿下がりするに当たって、リッ... 2024.11.21 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL 保護中: オメガに説く幸福論(13) このコンテンツはパスワードで保護されています。閲覧するには以下にパスワードを入力してください。 パスワード: 2024.11.20 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(12) <<はじめから読む!<(11) リッカは、父のことを知らない。兄弟の元には、折りに触れ、贈り物や手紙が来ていたが、自分宛のものはなかった。 その理由を、母は教えてくれなかったが、幼いながらにリッカは、悟っていた。 きっと僕のお父様は、お母様... 2024.11.19 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(11) <<はじめから読む!<(10) 背中の古傷が、疼く。 それは寒さのせいだけじゃないと、リッカは気づいている。 あの日触れた指先と、もしかしたら唇が、今もなお、這っているような気がして、じわじわと熱を孕んでいる。 気を抜くと、「傷物なんかじゃ... 2024.11.17 BLオメガに説く幸福論長編小説
BL オメガに説く幸福論(10) <<はじめから読む!<(9)「陛下はアンジュ殿の輿入れを望んでいらっしゃる」 とうとう来たか。 リッカは一度目を閉じて、心中の嵐を落ち着かせてから、「かしこまりました」と言った。本当は、血反吐を吐いてでも抵抗したいところである。 吐いたとこ... 2024.11.16 BLオメガに説く幸福論長編小説