青春

スポンサーリンク
ライト文芸

不幸なフーコ(31)

<<はじめから読む!<30話 文化祭二日目は、途中で帰ってしまった。当番もまだ残っていたのに、すべて投げ出した。具合が悪いとか、適当な理由をつけることはできた。 けど、電車の中でスマートフォンを片手に、誰に連絡をすればいいのか、わからなかっ...
ライト文芸

不幸なフーコ(30)

<<はじめから読む!<29話「なんであんたがいるのよ!?」 ヒステリックに叫ぶと、周りにいた人たちが何事かとこちらを向く。そして目つきの悪い学ランの金髪男を視界に入れると、慌てて視線を逸らし、そそくさと逃げていく。 風子は周囲の様子など気に...
ライト文芸

不幸なフーコ(29)

<<はじめから読む!<28話 一日目の土曜日は、校内の生徒しかいない。そこまで盛り上がるようなものでもなく、仲間内でやりとりした各模擬店の食券を使って飲み食いをしたり、自分の当番のときは、「いらっしゃいませー」と声を張り上げてみたりした。 ...
ライト文芸

不幸なフーコ(28)

<<はじめから読む!<27話 文化祭までの日々は、長く感じられた。 普通はあっという間だった、というのだろうけれども、私は早く日常に戻ってほしかった。 風子のクラスに様子を見に行けば、ギャルたちがわざと聞こえるように、嫌味を言ってくる。かと...
ライト文芸

不幸なフーコ(27)

<<はじめから読む!<26話 真っ直ぐ家に帰らずに、哲宏の家に寄った。庭に自転車があるのを確認してから、ピンポンを押す。 インターフォンのカメラに私が映っているのが見えたのだろう。返事はなく、ただ、ガチャ、と鍵が開く音がした。「お邪魔します...
ライト文芸

不幸なフーコ(26)

<<はじめから読む!<25話 文化祭の出し物は大きく分けて三種類。展示とステージ発表と模擬店だ。文化部は自分たちの日頃の成果を発表する舞台として、作品展示をしたり、体育館ステージで音楽や演劇を行う。 クラスの出し物は、ほとんどが模擬店だ。共...
ライト文芸

不幸なフーコ(25)

<<はじめから読む!<24話 夏休みが終わるまでに、私は哲宏と仲直りをすることがなかった。 風子の宿題の手伝いも、私だけが風子の家に行き、自分の家に呼ばなかった。哲宏と私の間に何があったのか、風子は何も気づいていない。 哲宏も哲宏だ。 綾斗...
ライト文芸

不幸なフーコ(24)

<<はじめから読む!<23話 小学校五年生。宿泊研修のときのことだった。 少年の家、とかいう宿泊施設が郊外にあり、そこで一泊二日、外でご飯を食べたりスタンプラリーをしたり、とにかく自然と触れ合う学校行事である。 転校してきてから一年経っても...
ライト文芸

不幸なフーコ(23)

<<はじめから読む!<22話 花火大会以来、風子はスマホを見つめてちょっとおとなしくしていることが増えた。 心配するふり、何も知らないふりで、「どうしたの?」と、声をかける。 しょんぼりと眉を下げた彼女は、「崇也センパイ、返事してくれないの...
ライト文芸

不幸なフーコ(22)

<<はじめから読む!<21話 私は、金髪男と二人きりになった。 人混みの中、背の高い男はよく目立った。夜の河川敷、屋台の灯りを金髪が反射する。美容院に頻繁に行っているわけでもなさそうで、その輝きは美しいとはとても言えない、まばらなものだった...
スポンサーリンク