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白金の花嫁は将軍の希望の花【14】

<<はじめから読む! <【13】  レイナールの初めての恋は、六歳の頃だった。  すでに王家に入ることが決まっていたから、残りわずかな親子の時間を、ことさらに実父は大切にしていた。  当時はまだ大臣の地位になく、実務に携わる外交官であった父...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【13】

<<はじめから読む! <【12】  夜になって、レイナールの部屋のドアを叩く音がした。 「はい」  俺だ、と聞くやいなや立ち上がり、出迎える。扉を開けると、冷気がスッと入り込んできて、身が縮こまった。  ジョシュアはレイナールの姿を見て、少...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【12】

<<はじめから読む! <【11】 「レイナール様、少しよろしいでしょうか」  和解したとはいえ、カールはやはりどこかよそよそしい。残るふたりが友好的すぎるだけなのだが、レイナールは彼が話しかけてくると、嬉しいと同時に、背筋が伸びる。  読ん...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【11】

<<はじめから読む! <【10】  ジョシュアにとって、丸一日の休みは珍しいことだ。軍だけでなく、王都における侯爵の仕事もこなさなければならない。領地は祖父に守ってもらって、現在は仕官しているが、そう遠くないうちには、領地に戻る予定だから、...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【10】

<<はじめから読む! <【9】  その夜、ジョシュアはレイナールの部屋を訪れた。  入ってくるなり頭を下げたジョシュアに、面食らってしまう。慌てて顔を上げさせるべく説得するが、彼はなかなかに頑固で、最敬礼の角度を崩さなかった。 「ジョシュア...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【9】

<<はじめから読む! <【8】  ジョシュアの天然すぎる一面を見た翌日、「もう大丈夫だろう」と、アルバートは領地へと帰っていった。一週間あまりの滞在だったが、なんだかもうずっと一緒に暮らしているかのようで、寂しい。レイナール自身が、ボルカノ...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【8】

<<はじめから読む! <【7】  ふたりで酒を楽しんだ夜以降、ジョシュアは別人のようになった。  第一の変化は、早めに帰ってくるようになったことだった。食堂で一緒に夕食を摂るようになった彼を、アンディたちは「支度が一度で済んでラクになった」...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【7】

<<はじめから読む! <【6】  寝る支度をすべて済ませたレイナールは、蝋燭と窓から差し込む月明かりの下、机に向かい、筆を走らせていた。  白い便箋は、瞬く間に埋まっていく。実父とリザベラに向けた手紙は、書き上げたところで、投函するわけにも...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【6】

<<はじめから読む! <【5】 「お祖父様!」  夜になり、ジョシュアが帰宅した。  夕食の時間には間に合わなかったが、食後の茶を楽しんでいるところに、食堂に乗り込んできた彼は、開口一番、大きな声を上げた。  高貴な人間は大声を張り上げたり...
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白金の花嫁は将軍の希望の花【5】

<<はじめから読む! <【4】  結局、レイナールがジョシュアと再び顔を合わせたのは、三日後のことであった。  目の下に隈をつくり、表情は一層険しい。疲労がそうさせるのか、それとも仕事で気に入らないことがあったのか、レイナールは尋ねようとし...
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