『神招きの庭』(奥乃桜子)

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レビュー

本日より、バイト先の書店も営業再開しました(時短営業です)。

も~大変だったので、早く落ち着いてほしいもの。





本屋で受け取りにして、街の本屋さんを応援してくださいね。

ちょっと今はまだ、大変かもしれないけど。

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『神招きの庭』レビュー

本日のレビューはこちら。前回3冊買った中の、ラストです。

『神招きの庭 (集英社オレンジ文庫)』(奥乃桜子)

奥乃先生は2017年集英社ノベル大賞佳作を受賞してデビューされました。
デビュー以上に本を続けて出版するのが難しいと言われる昨今(とはいえ私は、そのデビューにも至っていないわけですが)、奥乃先生の本は電子限定も含めて6冊刊行されています。すごい! そして私は作家買いをしているので、全部持っています。すごい!(何が)

↑こちらがデビュー作です。なんだかんだ、一番繰り返し読んだ作品。
仙台の街に行きたくなりました。

さて、新刊は和風ファンタジーです。

日本のようで日本ではない、架空の国・兜坂国とさかのくにの後宮が舞台となっています。
後宮とはいえ、一般的な「王・帝の妻たちがいるきらびやかな場所」というイメージとは異なります。

兜坂国の後宮は、斎庭ゆにわと呼ばれ、神を招き、もてなす場所でもあります。いつでも神が穏やかかといえば、そんなことはなく、荒ぶる神によって血生臭い事件が起きることも……。

ヒロインは、辺境の地から訳あってどうしても斎庭に入らなければならない綾芽。
そうです、このお話、一種のミステリとしても読むことができます。

親友の那緒の死の真相、国の中枢を担う人々が隠している事実、黒幕は誰なのか。
もちろん、「ミステリでーす」と銘打っているわけではないので、メインは謎解きではありませんが、ドキドキしながら読みました。
(そして本当の黒幕はわからずじまいじゃないか、うおー! ってなっているので、ぜひとも続刊を……! 続刊できるように、興味を持った方は買ってください。電子書籍も出ていますよ!)

また、奥乃桜子先生といえば、ひねくれ系イケメンヒーローです。
これまでの人生経験によってひねてしまったイケメンが、ヒロインの頑張りを目の当たりにしたり、時には巻き込まれたりして、ちょっとずつ心がほぐれていく様子に、いつもぐっと来ます。

今作のヒーローは、帝の弟で「神ゆらぎ」としてちょっと特殊な立場や能力を持つ、二藍ふたあい
ちなみに二藍とは伝統色の一種で、こんな色です。
(もう一人の「神ゆらぎ」である石黄せきおうは何だろうな~、と思って調べてみたら……なるほどね)

ひねているといえばひねているんですけど、奥乃先生のヒーローの中だと、そこまでひねくれものじゃない気がする……というか、もっとひねくれものが途中で出てきちゃったので。幽霊だけど。あの幽霊は、本当にひねくれている(笑)。

綾芽に手習い教えるシーンが好きです。

ヒロイン、綾芽は口調とか行動力から、強そうに見えます。たぶん本人、自分は強いのだと思い込まなければ、やってられなかったんだろうという生い立ちでもあります。
彼女が自身の弱さを知り、受け入れて初めて本当に強くなるのを見て、真の強さは虚勢では身に着かないのだな、と思いました。

二人の前にはまだまだ問題が山積みのようですが、綾芽の強さでどうにかなりそうな気がしてきます。

あ、最後にどうでもいいことなんですけど、絶対この帝、いい性格をしてらっしゃる……。

奥乃先生の和風ファンタジー、電子限定でこちらもあります。

奥乃先生のtwitterはこちら

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