『瑠璃の書の司は碧の王子の番』(魚形青)

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レビュー

「第20回角川ルビー小説大賞」優秀賞&読者賞受賞作が刊行されました。

ちなみに第20回、私も投稿しておりましたが、D評価……。

だったのがこちらです。
投稿時のままなので、稚拙ではありますが、オメガバースお好きな方はよろしくお願いします。

また、作者の魚形青先生に以前ブログにコメントを頂いたこともありまして……。
(どこでこんなに差がついた?)
(最初からだよ!)

とにかく、魚形先生、デビューおめでとうございます!

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『瑠璃の書の司は碧の王子の番』

デビュー作は、角川ルビー文庫から刊行されました。

最近ルビーさんは、ファンタジーBL専門の大判レーベルが出来たので、そっちで刊行されたらお値段高いからな~、と思っておりましたが、あちらはWEB発の作品と厳密に区別されているようですね。

『瑠璃の書の司は碧の王子の番』

中世風のファンタジー世界を舞台にしたオメガバースです。

オメガバースといえば、アルファ・ベータ・オメガの三つの性がある世界での物語を指します。
現代社会であれば違和感のない「アルファ」「オメガ」という呼称ですが、昨今は平安調和風ファンタジーや中華ファンタジー世界での物語も多く、そぐわない場合も多々あります。

こちらの本では「アルファ」を「貴種」、「オメガ」を「種器」と表現しています。
階級社会を舞台とした世界では、現代モノ以上にオメガへの差別がはびこっているのでしょう。
その点、「貴種」という表現がふさわしいと思いました。

際立つ美貌から、長年「種器」と思われてきたナイティスは、禁欲的な宗派の若き僧侶。
「禁欲」という言葉がもうすでにほんのりとエロスを感じさせます。
墨染の衣しか身に着けない彼ですが、周りの男たちが放っておきません。

さらわれるわ、僧院の外から求婚されるわ、それが噂になるわ、兄弟子が彼を想いすぎて還俗するわ……。
兄弟子の還俗をきっかけに、王立図書館で司書見習いになることになったナイティスは、第三王子のシグレスと知り合い……。

自分が「種器」ではないと信じているナイティス。
彼がシグレスに反応して初めての発情を迎え、混乱のうちにシグレスの暮らす青宮に迎え入れられます。
最初は戸惑っていた彼が、次第に自分の果たす妃の務めを意識して行動していくのがよかったです。
読み聞かせを通じて、自分に強い反発をしていた護衛騎士のケディンが少しずつ変わっていくのが……。

そう、このケディンですよ!
彼がナイティスに忠誠を誓うシーンはぐっときました。
全編通じてもっとも好きなシーンです。
シグレスとナイティスのシーンじゃないんかい!

成人儀礼のしきたりで、周辺諸国を外遊することになっているシグレスが、無事に戻ってこないんじゃないかと思ってしまったのは、Web小説脳でしょうか……。
よかった、無事に帰ってきて。

婚礼衣装のイラストがとても美しいので、ぜひお読みください!

カクヨムの角川ルビーアカウントでスペシャルショートストーリーがアップされています。

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