恋するヒマもない警察学校24時!!(楠田雅紀)

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レビュー

戦う男のBL小説月間(?)・その1!

「恋するヒマもない警察学校24時!!」(楠田雅紀)

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幼なじみ×再会モノに職業×学校を加えるという、プリンアラモードみたいな作品(?)。

警察学校といえば、

ドラマを思い出しますよね~。
自担が諸事情で出演することになった2よりも1の方が記憶に残っています。

警察モノの魅力っていくつかあると思うんですが、個人的には

  • ①正反対バディ
  • ②ミステリ・サスペンス的要素(シリアス系統の作品であること)
  • ③クール×ホットな登場人物

に期待します。
今作はすべてを適度に満たしてくれて、大いに満足しました。

遠足中に親友が失踪するという事件。
解決に奔走する警察への憧れを抱いた朝陽と、反対に落胆を抱いたことから警察官を志した尊。
幼なじみ×再会モノの久しぶりに会った喜びは感じられず、戸惑いなどのマイナスの感情が強く感じられる再会シーンでした。
そんな二人が学校での厳しい訓練や会話を経て、徐々に歩み寄っていくのがよかったです。
(あと個人的にここに劣等生の藤田が入っていくのが好き。彼、天然っぽいし)

シリアスな過去の事件、大変な訓練なのに、ところどころクスっとくるシーンもあります。
好きなのは二人の和解のきっかけになるところ。
「俺とお前は幼馴染みだろ」
と主張する朝陽に対する尊の反応。
幼馴染みという言葉にそこまで過剰に反応するの、オタクだけだぞ?
彼がいったいどんな漫画や小説を読んで成長し、「幼馴染み」に甘酸っぱい響きを感じるように至ったのかが気になります。
あとは皆さん大好き、エッチシーンの尊のセリフですね。
「一月も待てるか!!!」
っていうのは朝陽だけじゃなく、読者一同の心の叫びです。

私は受けが泣く話も大好きなんですが、攻めが泣く話がめちゃくちゃ好きです。
だいたい想いが通じ合っての初めてのセックスで泣くんですけど、この作品で尊が泣くシーンは違います。
十年余り、何度も(それこそ朝陽以上に)「If」を繰り返していた尊が、朝陽の前でだけ泣くシーン、よかったです。
当然私もボロボロ泣きました。
朝陽がお人好しで人を疑うことを知らなくて、見た目からいっても尊よりも弱い存在のように見えるけれど、実は芯が強く、尊のことを受け入れて慰める男前受けだったのも、いいギャップ。

その後改めての尊の「俺が泣けるのは、おまえの前だけだ」(P276)という告白が、くぅ~~~・・・・・・! 
とっても胸キュンでした。

失踪事件の真相やなんやらについては、ミステリを期待して読むとご都合主義的に感じちゃうかもしれませんが、そこはまあ、ミステリとは銘打っておりませんし。
ある種のお導きによるものなので、気にせず読み進めるべし。

再会は正反対の立ち位置だった二人が、結局目指すところは同じなのだと理解しあい、警官としてのスタートに立てたことにホッとしました。
どういうルートで警察官人生を歩んでいくのかわかりませんが、とりあえず今のところ、二人とも近所の子どもに人気のお巡りさんになれそうですね。

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