レビューをしたい本が溜まってきています。
ブログ書くまで読まなければいいのでしょうけれども、そんなことはできません。
読める本があるのに読まないってどういうことなの?
そんな贅沢な悩みを生んでいるのがAmazon kindle unlimited。
商業出版された小説・漫画もアレコレ読み放題です。
『真夜中の寮に君臨せし者』
と、言いつつ今日紹介する本は、アンリミ本ではありません。
(電子書籍もまだです)
高校生たちが自分のコンプレックスや境遇を乗り越えていく青春小説です。
表紙はファンタジーっぽいですが、現代日本が舞台です。
実業家と有名女優の間に生まれた瑛都は、将来について悩んでいた。
父の跡を継ぐか、母と同じ役者の道を選ぶのか。
高校はそのどちらの道に行くにしても対応ができる、瀬戸内海の島にある全寮制男子校へ……。
母譲りの美貌の持ち主・瑛都ですが、性格はやや抜けていて可愛らしいです。
高校に入るまで、ほとんど友達がいなかったとか、周りは見る目がないな~、と。
同室の志季を「魔王」とうっかり心の中のあだ名で呼んじゃったりするあたり、本当に可愛いねこの子は。
志季は志季で、「魔王」の名にふさわしく、傲岸不遜な態度で瑛都に「早く出ていけ」と迫ります。
が、瑛都とゆかいな仲間たち(一言でまとめる)と交流をするうちに、徐々に素の姿が露わになっていきます。
課題や事件を通じて、彼らの友情がどんどん深まっていくのが、まさに青春です。
いい成績で卒業すれば、将来は約束されたもの。
でも、そういうところに自ら率先して進学する子たちって、やっぱりどこか訳アリですね。
そこに付け込むように、怪しげな仮面が……
志季が犯人なのでは? と疑わせる絶妙な書き方です。
なんでいつもタイミングよく現れるのか。
その謎は途中で明かされますが、一番の秘密は最後の最後まで取っておかれます。
志季の真実を聞いても、瑛都の気持ちには変わりなく、親にも捨てられた志季がどれほど救われたかを思うと、本当に君たちは出会えてよかったなあ、と思います。
電子書籍もそろそろかなぁ……と思うので、ぜひ読んでみてください。
……ところで自作にも、全寮制男子校が舞台の話がありましてね。
訳アリな受けが堅物であんまり訳のない攻めを誘惑する話です。
読み放題対応していますので、よければお願いします。
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