女子高生

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ライト文芸

不幸なフーコ(7)

<<はじめから読む! <6話  転校してきた風子に、両親がいないということは、割とすぐに広まっていた。  参観日のときに、ひとりだけ祖父母が来る。周りの母親たちに比べて年老いた自分を恥じることなく、風子の祖母は堂々と振る舞っていたし、風子も...
ライト文芸

不幸なフーコ(6)

<<はじめから読む! <5話 「今日も天木んちに寄ってきたのか?」  放課後の私の行動を見てきたかのように言うが、中学からの習慣を知っているだけだ。 「そうだけど」  何か悪いことでも? という態度を崩さない私に、哲宏は深く溜息をついた。 ...
ライト文芸

不幸なフーコ(5)

<<はじめから読む! <4話  風子を家まで送り届けた。  高度経済成長期、という歴史の授業でしか知らない時代に、この辺りは開発され、住宅が並び立ったという。  彼女の家は、その頃に建てられたもので、外観は当時のままだ。近所の小学生たちは、...
ライト文芸

不幸なフーコ(4)

<<はじめから読む! <3話  ひらり手を振って教室を後にする。茅島さんは結局戻ってこなかった。たぶん、教室が無人になってから、こそこそと鞄を取りに戻ってくるに違いない。合わせる顔もないだろうから。  三階の教室を出て、早足で階段を降りる。...
ライト文芸

不幸なフーコ(3)

<<はじめから読む! <2話  進学した高校は、公立高校の滑り止めとして機能しているような学校だ。特進コースですらそんな有様だから、クラスの何人かは新学期への期待感ゼロの、沈んだ顔をしていた。  中学の同級生の茅島さんは、まさしくそのタイプ...
ライト文芸

不幸なフーコ(2)

<<はじめから読む! 「天木あまぎ風子! 四つ葉のクローバーを見つけるのが得意です!」  一学年二クラスしかない小学校だった。一度も同じクラスになったことがない同級生であっても、顔見知りだし、昼休みには、クラスの垣根を越えて遊んでいた。  ...
ライト文芸

不幸なフーコ(1)

ぬるい風が、真新しいスカートを翻していく。中が見えるのだけは阻止しなければならない。視界内に人影は見当たらないが、どこで誰が見ているか、わからないのだから。 「フーコ。そろそろ行かないと。入学式から遅刻は、シャレにならないって」  傷ひとつ...
レビュー

君のことが好きで言えない①(みかみふみ)

マンガも好きなので、たまにはコミックスのレビューを。 「君のことが好きで言えない。(1)」(みかみふみ) ↑Amazonに飛びます。 主人公の上総は、幼なじみの歩のことが好き。でもそれは、決して誰にも知られてはいけない秘密。なぜならば、この...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(107)【終】

<<はじめから読む! <106話 「明日川くん。皆さん。ちょっとお付き合いいただけますか?」  呉井さんが言い出したのは、修学旅行の自由行動中だった。  彼女の誕生日の翌日、月曜日。無事に投稿した呉井さんを見て、柏木は泣きながら抱きついた。...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(106)

<<はじめから読む! <105話 「トラックに跳ねられて異世界に行けるっていうんなら、俺も連れていけよ。なんなら学校から飛び降りたっていい。ここは二階だから微妙だけど、運がよければ死ねる」  俺は鎖を引いた。繋がった手錠によって、呉井さんの...
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