年の差

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偽りの魔法は愛にとける(12)

<<はじめから読む!<11話「またずいぶんと、ご無沙汰だったな」 氷抜きのウーロン茶を出したのは、バイトの青年ではなくて、ママ本人だった。今日はひとりらしい。「新しい行きつけでもできたのかと思ったんだけどなあ」 優の店を贔屓にしているのだろ...
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偽りの魔法は愛にとける(11)

<<はじめから読む!<10話 深呼吸してから、扉を開ける。「いらっしゃいませ」 すかさずかけられる声の色は、途中で変化した。全員にまんべんなく与えられる歓迎から、少し親しい相手を目にしたときの喜びへ。優が海老沢を認識したからだった。「ご無沙...
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偽りの魔法は愛にとける(10)

<<はじめから読む!<9話 部下に指示を飛ばしながら、海老沢は自分の作業を進めていく。パソコンの画面と向き合い、会議資料をまとめる。 いつもよりも集中できている。だが、前髪がはらりと落ちて額に触れる度に、キーボードの音が止まる。髪の刺激が、...
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偽りの魔法は愛にとける(9)

<<はじめから読む!<8話「う……えぇぇ……」 今食べたばかりの食べ物が、形を保ったまま喉を通り抜ける苦痛に、海老沢は倒れ込んだ。皿の上に全部吐き戻してしまう。まだエビフライが残っているのに。「エビくん!」 優は慌てて海老沢の背中を摩り、介...
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偽りの魔法は愛にとける(8)

<<はじめから読む!<7話「ねえ、エビくん」「は、はい?」 ようやく調理補助にも慣れてきた海老沢だったが、現在の心配事は二つ。「叔父さん、もう店に来ないのかな? 何か聞いてる?」 海老沢が三十八歳の会社員として来店したのは一度きりだったが、...
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偽りの魔法は愛にとける(7)

<<はじめから読む!<6話「つ、疲れた……」 どうしても残業をしなければならなくなった一日を、海老沢は憂鬱に過ごした。本当ならば今日は、店を手伝いに行こうと思っていたのに。すでに開店時間は過ぎてしまっている。 昼の間に今日の残業はわかりきっ...
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偽りの魔法は愛にとける(6)

<<はじめから読む!<5話 定時の午後五時。メロディーが鳴り始めるやいなや、海老沢は作業中のデータを保存して、いそいそと帰り支度を始める。 チームが若手主体のため、経験の浅い人間にこの仕事は託せない、と抱え込み、残業することも多かった。「海...
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偽りの魔法は愛にとける(5)

<<はじめから読む!<4話 元はバーとして営業していた店舗は、「ステラ」より少し広い。カウンター席は六席。テーブル席の用意もある。カジュアルな雰囲気で、一見の客も入りやすく、それでいて大人の社交場であるバーの空気感を壊さないように工夫がなさ...
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偽りの魔法は愛にとける(4)

<<はじめから読む!<3話 久々の飲酒で痛む頭を押さえながら目覚めた、翌土曜日。気怠い身体をソファにだらりと預けた海老沢の手には、昨夜ママから渡された、魔法のキャンディーの瓶がある。 一つ舐めれば、三時間は二十歳の頃の姿になれる。昔のアニメ...
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偽りの魔法は愛にとける(3)

<<はじめから読む!<2話「本当は、入る気でいたんだよ。でも、中から若い女の子が出てきて、怖気づいちゃったんだ」 若さは男女限らず、恋愛における一種の武器だと海老沢は思う。恋で深手を負ったことがないから、失恋しても吹っ切れるのが早い。自分か...
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