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BL

迷子のウサギ?(1)

――三船みふねくん、ちょっと。  客員講師の高山たかやまに呼び止められ、俊しゅんは振り向いた。視線の先には女子学生が団子のような状態になっている。高山は背が低く童顔であるために、自身の年齢より十五歳は年下の女子大生たちに「かーわいい」などと...
ライト文芸

業火を刻めよ(32)

<<プロローグから読む!<31話 事件から数日が経過した。テレビや週刊誌での報道は、憶測が憶測を呼び、真実からは遠ざかっている。勿論それは、政府や警察による圧力によるものだった。ヒカルは黒田の家で、一人でそれを確認すると、息を吐きだした。 ...
ライト文芸

業火を刻めよ(31)

<<プロローグから読む!<30話 ヒカルは口元を押さえた。うおおお、という信者たちの熱狂的な歓声が起きる前に、悲鳴を上げるところだった。 倒れ込んだ桃子は、まだぴくぴくと身体を痙攣させており、まだ生きているかもしれなかった。助けに行こうと反...
ライト文芸

業火を刻めよ(30)

<<プロローグから読む!<29話 儀式の時刻まで、あと十分。 ヒカルは黒田が入手した信者の正装に着替え、儀式の行われる部屋にいた。地下二階に相当する場所は、広い一つの部屋になっており、出家信者たちと、熱心な在家信者たちで隙間なく、埋め尽くさ...
ライト文芸

業火を刻めよ(29)

<<プロローグから読む!<28話 重い扉の奥は、座敷牢だった。先ほどよりも、一段と空気が冷えたのを感じて、ヒカルは思わず身震いする。「どうしてこんな」 独り言だったが、カイが親切にも答えをくれる。「ここは、出家信者たちの修行場。己の限界を超...
ライト文芸

業火を刻めよ(28)

<<プロローグから読む!<27話 地下への潜入は、意外とあっさりと済んだ。転んだ黒田が、大げさに喚いたので、皆そちらに一瞬注意が向かった。その隙に、地下へと向かう。 地上の熱気とは対照的に、地下は冷えている。少しかび臭い。 人の気配を探りな...
ライト文芸

業火を刻めよ(27)

<<プロローグから読む!<26話 スキップしたヒカルは、眩暈と吐き気に襲われた。だが、倒れ込んで回復を待つ時間はない。ゆっくりとしか歩けないが、ヒカルは黒田の家に戻る。幸いにして、それほど離れたところに着かなかったので、方向音痴なヒカルでも...
ライト文芸

業火を刻めよ(26)

<<プロローグから読む!<25話 三度、四度と読み返して、ようやくヒカルは書かれている事実を飲み込んだ。「なんで……」 声が震える。ぐっと喉の奥が詰まって、嗚咽へと変わる。『宗教法人・龍神之業による集団自殺および無差別殺人事件』 政治家が怪...
ライト文芸

業火を刻めよ(24)

<<プロローグから読む!<23話 悩みに悩んだ末、ヒカルはウサギのぬいぐるみの入った鞄を、持って出かけた。エリーは何も言わなかった。声が聞こえないと、本当にただのぬいぐるみにしか見えない。彼が今、モニターで観察しているのかどうかさえ、ヒカル...
ライト文芸

業火を刻めよ(23)

<<プロローグから読む!<22話 帰宅したヒカルを待っていたのは、気まずそうな顔をした黒田だった。(あ、ばれてんな、これ) 黒田はヒカルが何かをしようとしているのに気がついて、邪魔なエリーを引き受けてくれていた。ただ、エリーにはごまかしが通...
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