薔薇をならべて

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薔薇をならべて(16)

<<はじめから読む!<15話 最終的には、母の「あんた、私を置いて帰るの?」という圧力に負けた。 舞台全体を見渡せるし、オペラグラスなしでも役者の顔がよく見えるど真ん中の座席に座らされた。 思い返せば、学生時代の芸術鑑賞会くらいでしか観劇な...
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薔薇をならべて(15)

<<はじめから読む!<14話 写真を撮影して、あとで宣伝用に店のSNSにアップしよう。どう撮影したら、特徴が出るものか、ああでもないこうでもないとスマートフォンを構えて立ったりしゃがんだりしている涼を、母は「まだ?」と急かす。「ちょっと待っ...
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薔薇をならべて(14)

<<はじめから読む!<13話 バラ、と一口に言っても、色も形も様々だ。同じ赤でも濃い色薄い色、小ぶりな花に大輪の花。バラと言われてイメージするゴージャスな形ではなく、花弁の数が少なく、可憐にしとやかに咲く花もある。珍しいところでは、天井から...
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薔薇をならべて(13)

<<はじめから読む!<12話 翌日、店には臨時休業の貼り紙をした。母に相談したら、自分も行くと主張した。親子二人でやっている、小さな店である。出かけるとなれば、店を閉めるしかない。 幸い、残っている花は多くない。どころか、これから行うサプラ...
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薔薇をならべて(12)

<<はじめから読む!<11話 それから、毎日仕事終わりに香貴の家に出向き、花瓶の花の手入れをする日々が続いた。さすがに延命剤の量については口を酸っぱくし、「腹いっぱいのところに、大量にステーキ持ってこられたらどうなる?」という例え話も効いた...
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薔薇をならべて(11)

<<はじめから読む!<10話「バラが痛いって言ったのかよ」 鼻で笑うと、さすがの香貴もムッとした。「言わないけど!」と、声を荒らげる。 子供じみた感傷だな、と涼は冷めた目を向ける。 野で可憐に咲く花こそがあるべき姿で、手折るのは人間のエゴ。...
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薔薇をならべて(10)

<<はじめから読む!<9話 言ったとおりにすれば、バラの花は一週間はきれいな状態を楽しめるはずだった。しかし、三日後に連絡をしてみれば、香貴は浮かない声。一方的に涼の話を聞き、頷くばかりだ。 怪しい。 ピンと来た涼は、一段階声を落とした。「...
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薔薇をならべて(9)

<<はじめから読む!<8話 母と相談した結果、まずは切り花を飾るところから始めたらどうか、という話になった。 確かに、いちから育てるよりもハードルが低いし、早晩必ず枯れることはわかっているから、心的ダメージも小さい。切り花を長持ちさせる方法...
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薔薇をならべて(8)

<<はじめから読む!<7話 店に戻ると、母が香貴を待ち構えていた。彼の仕事との兼ね合いで、閉店後に出張をするはめになった息子については、「お疲れ様」の一言もない。「いらっしゃい、香貴くん」「お母さん、お邪魔します。これ、どうぞ」 眼鏡とマス...
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薔薇をならべて(7)

<<はじめから読む!<6話「サボテンもダメ、だと……?」 つい二週間前に渡した鉢植えのサボテンが、死体の仲間入りをしていた。 繁殖力抜群で、俗に「悪魔」とすら呼ばれるミントをダメにしたとき、「もうそろそろ、舞台本番で……」と、言い訳をされた...
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