『先生と化物のものがたり』(野原耳子)

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インディーズ小説・漫画

「令和BL小説グランプリ」の参加作品全作レビューを終えたので、今日からは思いつくままに読んで、レビューをしていきます。

もう完全に、kindle読み放題に生かされていますよ、私。

暇で暇でしょうがない! 近くの本屋も開いてない! という人は無料期間だけでも登録すると、家での読書が捗ります。

読み放題については、また記事をきちんと書きたいところ。

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『先生と化物のものがたり』

今日はこちら。

『先生と化物のものがたり (雑談屋)』 (野原耳子)

BL小説の電子出版業界では、知らない者がいないほどの有名な作者さんです。

どのくらいすごいかっていうと、今これを書いている瞬間、ボーイズラブノベルスランキングTOP10のうちに、4作ランクインしているくらいです。
当然商業作品も混合のランキングですから、どれだけすごいかわかるんじゃないかと……。

(参考までに今の拙作のランキングは、256位と202位です……決して悪くはないんだぜ)

さて、前置きはこの辺にして、本題に入ります。

私は小説を書く人間であると同時に、読む人間でもあります(当たり前だけど)。
読んだ後に放心状態になって、

「あ~~目の前に自分の書きたいものの完成形がある~~もう書けない~~」

という気持ちになる作家がいます。桑原水菜っていう作家さんなんですけどね。

で、まぁ今まで水菜先生とかプロの作家にしか抱いたことのないそういう感情を、この『先生と化物のものがたり』で感じました。

この世で最も醜くあるように創られた化物と、彼を一心に愛する「先生」の純愛物語です。

恋愛小説の究極形がここにある。

読み終えた瞬間に抱いたのは、そんな感想でした。

神様に「そういうふうに」創られた化物であり、長い間蔵に閉じ込められては虐められ、いいように使役されているチカテルと、家族に馴染めないまま子供から青年になった「先生」。

孤独な者同士が惹かれあう、魂の物語です。

愛し合う二人だけれど、厳然と立ちはだかる寿命の壁に、チカテルは抗おうとし、「先生」は受け入れようとします。

ここの先生の心中が、切なくも熱く、読んでいて心を揺さぶられます。

だからこそ、私は今ここで死にたいのだ。君との愛を永遠にするためには、絶対的に死が必要なのだ。

だから、私は死にたいんだ。永遠に生きる君の、永遠のひとつに私はなりたいんだ。

『先生と化物のおしまい』より

大学時代に観劇して、深く感銘を受けたミュージカルに『PIPPIN』があります。
狂言回しがラスト、「生を輝かせるのは、死だよ!」と煽るのですが、そこが好きだったのを、「先生」の独白で思い出しました。

あ~、こういう話が書きたい!(突然の本音)

「先生」の魂は何度も何度も生まれ変わります。
そして現代の高校生・メグルに転生したとき、大きく物語は動きます。

人間として死に、チカテルの永遠になりたかった「先生」と同じ魂を持ちながらも、メグルは違う人間です。選ぶ未来も違っていて、チカテルはどちらも愛おしく思っているのでしょう。

読み終えた後に、表紙を見返してみてください。色鮮やかな花に、チカテルの喜びが詰まっているような気がして、一層感慨深いです。

野原耳子さんのtwitterはこちら

【20/06/29追記】
スピンオフ作品「#化物日記」配信されています。
メグルくんが人間やめちゃってからのお話。
事件に巻き込まれ盲目になり、人間不信になっている青年と、純粋な心を持つ(スイーツ好きな)化物のお話。
誰が化物なのか、そして化物を化物たらしめているのは何なのか、ちょっと考えてみたくなります。
本編中に出てきた双子がシスコン拗らせてあら大変!

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