ずっとバイトがなくて暇を持て余しているので、読書その他が捗りますね。
たくさん読むなら、Amazon kindle unlimitedに登録するとオトクです。
先日はひたすら漫画を読み続けていました。1日で20冊とか30冊とか。
マンガ喫茶気分でした。
『無明情夜』
今日レビューするのはこちらの作品。
『無明情夜』 (丹宗あや)
作者の丹宗あやさんは、noteに投稿された小説の中から、「きゅん」と来るものを集めたキュレーションサイト、haccaノベルを主宰されています。
サイトがグリーンで可愛くてオシャレ!
異世界恋愛は得意じゃない私も、haccaノベルの趣旨に同意、ハッシュタグを利用しての小説の投稿を行いました。
これからの発展が非常に楽しみなサイトです。
現在、第1回haccaコンというイベント開催中です。
テーマ「秋」「冬」に沿ったネタをお持ちの方は、ぜひ参加してくださいね。
(こちら『無明情夜』表紙です)
エロティックな文学作品です。文章力、表現力に圧倒されながら一気に読みました。
主人公は二十代後半、会社員の沙也夏。
大学からの付き合いの彼氏もいて、職場に仲のいい同期がいて、部長は鬼だけど、彼女の癇癪から助け出してくれる美人の先輩がいて。
充実しているように見えるのですが、どこか空虚にも感じられます。
沙也夏の一人称で進む小説なのに、主人公である彼女の顔が見えてこない。
友人の綾子や茜先輩との対比でしか浮かび上がってこない沙也夏という人物は、不安定で揺らいでいます。
息が詰まるほど引き込まれたのは、社員旅行先で見つけたお堂の中の描写でした。
夥しい数の地蔵の鬼気迫る描写に、恐怖すら覚えます。
そしてその後、主人公の彼氏・みー君(束縛系モラハラ一歩手前?彼氏)によって連れられていった、ラブドールが吊り下げられたアダルトショップのシーンでも、地蔵の光景が重なり合って私の目には映し出されました。(狙って、のことでしょうか)
表紙にも映っている「水」が非常に重要なはたらきをしています。
父の影を落とすボルヴィック。
気になる男の先輩が寄越したエビアン。
人の身体の6割~7割が水です。
飲用水の変化は、沙也夏の変化でもあります。
父の幻に縛られ、彼氏以外の男とセックスして、それでもやっぱりどうしようもなく空虚で、渇いている。
うーん。「萌え!」とか「燃え!」とか「可愛い!」みたいな言葉をつかえない作品のレビューは難しいですね。
アラサー女性の胸には刺さるものが何かしらある話だと思います。
Amazon商品ページにも抜粋されている、坂本部長の台詞が格好よくて、思わずメモしてしまいました。
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