BL 右手じゃ足りない(12) <<1話から読む! <11話 チャンスはバーベキュー大会当日だ。 三年の祥郎と比べ、一年生の飛鳥は多くのテストやレポートに忙殺されていた。そのため、寮内で出くわすことは少なかった。 彼は夜遅くまで図書館で勉強をしたり、帰ってきても自室... 2020.03.25 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(11) <<1話から読む! <10話 以来、祥郎は飛鳥に合わせる顔がない。 とはいえ、祥郎は寮長だ。寮生である飛鳥のことをまるきり無視することはできないし、周囲から突っ込まれたときに、なんと言い訳をすればいいのか、思いつかない。 「先輩」 ... 2020.03.25 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(9) <<1話から読む! <8話 昭島は宣言通り、飛鳥にちょっかいを出し始めた。 飛鳥は基本的にインドア派で、大学に通う以外は、ほとんど寮内で過ごしている。普段寮で見かけることの少ない昭島が、飛鳥と会話をするためだけに、毎晩帰寮しているのだっ... 2020.03.25 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(8) <<1話から読む! <7話 「先輩、ここいいですか?」 明るい声音に、祥郎は味噌汁を飲んでいた手を止めて、顔を上げた。「もちろん」と、飛鳥に着席を促した。 「ありがとうございます」 いただきます、と両手をきちんと合わせてから、飛鳥は煮物... 2020.03.25 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(5) <<1話を読む! <<4話 自分の手や顔を拭いて、飛鳥の下肢も丁寧に清めた後、祥郎の身を焼いたのは、罪悪感だった。 (やばいって……どう考えても、やりすぎだって……) 熱が冷め、自分の行動をよく振り返れば、勃起不良の改善を手伝う、という... 2020.03.24 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(3) <<1話から読む! <<2話 ぐすぐすと鼻を鳴らして泣く飛鳥は、また新たな顔で、祥郎の目を惹きつける。 人見知りで大人しく、根暗な青年ではない。先輩に食ってかかる生意気な青年でもない。 「ほら。まずはズボン穿こう。な?」 言葉だけでは... 2020.03.24 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(2) <<1話から読む! 手元に水着の女性の写真集を置いておくことに、飛鳥が耐えきれなくなるのではないか。 祥郎は期待して、三日待った。 しかし、飛鳥は祥郎の顔を見るなり、逃げ出してしまった。背中を丸め、挨拶のひとつもない。文字通り脱兎のご... 2020.03.24 BL右手じゃ足りない長編小説
BL 右手じゃ足りない(1) 「汚らわしい!」 坂城さかき祥郎よしろうが、時任ときとう飛鳥あすかの声をきちんと聞いたのは、それが初めてだった。 勿論、存在は認識していた。飛鳥だけではなく、上京したての一年生たちを一人一人気に留めておくのは、この「北洋寮」の寮長として... 2020.03.23 BL右手じゃ足りない長編小説