BL 臆病な牙(22) <<はじめから読む! <21話 慎太郎の腕の力が緩む気配はなかった。冬夜がそわそわと落ち着かない気持ちになっていると、彼は、低く唸り声をあげた。 「もう、我慢できない……」 我慢? 何を? 冬夜が疑問を浮かべたそのとき、慎太郎の腕の力... 2020.07.05 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(21) <<はじめから読む! <20話 歩けるようになるまで休ませてもらってから、冬夜は慎太郎と連れ立って、帰路についた。 慎太郎は最初に遊びに行ったときと同じ、フル装備で出かけていた。道を歩いていても、電車に乗っていても、注目を浴びるのは冬夜... 2020.07.04 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(20) <<はじめから読む! <19話 後片付けの最中も、真相が知りたくて、そわそわしていた。だが、サークル長の自分が率先して片付けを放棄するのは冬夜の責任感が許さなかった。 粗方終わったところで、橋本と香山に呼ばれた。その場を後輩たちに任せ、... 2020.07.04 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(19) <<はじめから読む! <18話 村人たちと赤鬼が、子供たちと一緒に歌って踊っている。もうすぐエンディングだ。 子供たちは、冬夜の願いを受け取ってくれるだろうか。今は意味がわからなくても、近い将来、思い出してくれるのなら、それでいい。 ... 2020.07.04 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(18) <<はじめから読む! <17話 冬夜が子供たちに向けた劇の題材として選んだのは、『泣いた赤鬼』だった。 『はぁ……僕は村の人たちと、仲良くなりたいだけなのに……』 主人公の赤鬼は、香山にやってもらった。無邪気で愛らしい顔立ちの香山に、子... 2020.07.02 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(17) <<はじめから読む! <16話 「月島、準備できてる?」 準備用に割り当てられた小部屋がノックされた。ああ、と言いながら外に出る。香山は冬夜の姿を認めて、ぷっと噴き出した。 「お前ぇ、笑うなよ」 「いやぁ、だって似合いすぎでしょ」 そう... 2020.07.02 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(16) <<はじめから読む! <15話 駅前のコンビニを見る度に、慎太郎のことを思い出して悲しくなってしまうので、冬夜は昼間であっても、店に立ち寄らなくなった。 不便といえば不便だが、電車に乗る前に買い物を済ませてしまえば、わざわざ行く必要もな... 2020.07.02 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(15) <<はじめから読む! <14話 店を出て、二次会に行くグループと帰宅するグループに分かれる。当然、冬夜は帰ろうとしていたのだが、橋本が首に腕を巻きつけてきた。 「おい橋本……苦しいっての」 「なんだよー。帰るのかよ! 今日全然話してねぇじ... 2020.07.01 BL臆病な牙長編小説
BL 臆病な牙(14) <<はじめから読む! <13話 また来週、という約束は、反故にされた。 コール音だけが、むなしく耳元で響いている。学生会館の廊下で、誰もいないことをいいことに、冬夜は小さく舌打ちをして、通話を切断した。 授業後にミーティングを行い、そ... 2020.07.01 BL臆病な牙長編小説