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重低音で恋にオトして(11)

<<はじめから読む! <10話  結局、数回しか訪れることのなかった響一のマンションだったが、敬士は、道を覚えるのは得意だった。  大学近くに居を構えている彼の家までは離れている。電車に乗っている間も、そわそわして座っていられなかった。  ...
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保護中: 重低音で恋にオトして(10)

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保護中: 重低音で恋にオトして(9)

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重低音で恋にオトして(8)

<<はじめから読む! <7話  改めて、素面の状態で連れてこられた響一が暮らす部屋は、大学生の独り暮らしにはあはり、分不相応だ。3LDK、明らかにファミリー向けの物件で、しかも南向きの角部屋。  不躾にならない程度にじろじろと観察していた敬...
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重低音で恋にオトして(7)

<<はじめから読む! <6話  あの日、響一自身の言葉が心に残っていると語ってから、彼はずいぶんと気を許してくれた。ようやく友人になれたのか、響一の口から敬語が消えた。  嬉しい変化であったが、もともとのお喋りの練習台という側面は鳴りを潜め...
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重低音で恋にオトして(6)

<<はじめから読む! <5話 「あれ~? 松川まつかわじゃん。それに鈴木も。お前ら知り合いだったのかよ」  耳障りな甲高い声で、しかも早口。顔を見なくてもわかる。石橋である。  少数精鋭を謳う医学部は、学生同士はみんな顔見知りなのだろう。響...
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重低音で恋にオトして(5)

<<はじめから読む! <4話 「響一、こっちこっち!」  SNSでの癖で、「キョウ」と呼びかけそうになって、一度飲み込んだ。所在なさげにしている響一に、手をひらひらと振る。 「敬士くん。お待たせしました」  あからさまにホッとした表情を見せ...
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重低音で恋にオトして(4)

<<はじめから読む! <3話  自室のベッドの上、スマホを前にしてちょこんと正座した敬士は、緊張していた。  おかげで、待ちわびていたコール音とともにスマホに手を伸ばしたのはいいが、手が滑って落としてしまった。  一瞬、「やば!」と思ったが...
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重低音で恋にオトして(3)

<<はじめから読む! <2話  土下座をなんとかやめさせた敬士は、キョウ……本名・鈴木すずき響一きょういちと、リビングダイニングのテーブルを挟んで向かい合った。  響一は、茶を出してくれた。湯呑みを持つ手が、カタカタと細かく震えており、敬士...
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重低音で恋にオトして(2)

<<はじめから読む!  目を開ければ、見知らぬ天井だった。  敬士がヤリチンと呼ばれる人種なら、隣に見知らぬ女性が……というシーンである。しかし悲しいかな、敬士は童貞。ベッドには、他人の温もりはない。  しばらくぼーっと、前夜のことを思い出...
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