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ライト文芸

断頭台の友よ(61)

<<はじめから読む! <60話  首斬り鬼のしていることは、傍から見ればただの無秩序でおぞましい人殺しだが、被害者と犯人にとっては、一種の契約なのかもしれない。死にたがっている人間を殺してやったのだ、何が悪い。開き直りを感じる。  イヴォン...
ライト文芸

断頭台の友よ(60)

<<はじめから読む! <59話 「それでは、新しく参加されたあなたは、いかがですか?」  話を振られたオズヴァルトは、クレマンと目を合わせた。決意の色を宿した青に向かって、クレマンは小さく頷いた。 「実は先日、婚約者を亡くしまして」  悲痛...
ライト文芸

断頭台の友よ(59)

<<はじめから読む! <58話 「いえ。あなたのように輝いた目の持ち主は、珍しいものですから」  言われてクレマンは、さっと集会参加者たちを見回した。こちらに興味をもっている人間の目は、なるほど、暗い。当然か。ここにいるのは全員、自殺志願者...
ライト文芸

断頭台の友よ(58)

<<はじめから読む! <57話  四十か五十くらいの、恰幅のいい男だった。服の胸や腕周りの布が破れそうなほど突っ張っているのは、宗教者にしては珍しい。肥えに肥えた脂肪ではなく、鍛えられた筋肉でだ。  貴族の三男や四男の進路として、教会はそこ...
ライト文芸

断頭台の友よ(57)

<<はじめから読む! <56話  翌早朝、サンソン家に宿泊したオズヴァルトとともに馬車で出発した。最初は小回りのきく馬の予定だっただが、万が一クレマンの予想が正解だった場合、オズヴァルトが帰りも馬で帰ってこられるのか不安だったので、どうにか...
ライト文芸

断頭台の友よ(56)

<<はじめから読む! <55話 「それは、僕に今すぐに報告すべきことなのか?」 「おっと。夫婦の団欒を邪魔したのは悪かったよ。でも、聞いてくれよ。その集会に出てたどこぞの貴族が、首斬り鬼に殺されたっていう話なんだ」  おそらくそれは、アンベ...
ライト文芸

断頭台の友よ(55)

<<はじめから読む! <54話 「何に乾杯する?」  問われ、クレマンは首を傾げた。しかし、考えるまでもない。 「事件の解決を願って」 「……そう。それしかないよな」  苦笑したオズヴァルトは、グラスを掲げた。  イヴォンヌが殺されてから、...
ライト文芸

断頭台の友よ(54)

<<はじめから読む! <53話  ギヨタンとの邂逅と、国王陛下との謁見に正気を失いかけたクレマンだったが、遊んでいる場合ではない。マノンが最後に教えてくれた手がかりを、無駄にするわけにはいかない。  明日の旬日には、絶対に例の集会に行く。そ...
レビュー

雪原の月影 満月(月夜)

11月もBLを読むぞ! 「雪原の月影 満月」(月夜) ↑Amazonに飛びます。そういえば、マンガは最近増えてきたけど、小説で受けや攻め単独イラスト表紙って珍しいのでは。 ↑上巻「三日月」のレビューはこちら 上巻の内容を忘れないうちに、下巻...
ライト文芸

断頭台の友よ(53)

<<はじめから読む! <52話 「心配するでない。余がなんとかしよう」  分厚い絨毯は、足音をすべて吸い取ってしまうらしい。二人とも第三者の入室に気づかず、朗々とした声で呼びかけられて、驚いて飛び上がった。そして顔を確認すると、あまりの不敬...
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