「禁じられた遊び」

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レビュー

橋本環奈ちゃん&重岡大毅くんのW主演映画、「禁じられた遊び」が、9月8日に公開になりました。

いまだに怖くて予告編見られない……おかしいな、本編見てきたんですけど。

私は現地のチケットは取れませんでしたが、近場の映画館のライブビューイングチケットは余裕でゲットできたので、公開初日に行ってきました。

ホラーが苦手、でもホラー小説は割と好き(自分でも書いているしな)。

新作、よろしくね!!

なので、映画の前に予習をしました。

すでにストーリーは粗方わかっているので、ここでこうなるはず! という心構えはできているのに、なぜこんなに私はビビっているのか・・・・・・。

小説が平気なのは、想像力に自然とセーブがかかるからです。
(流し読み、ともいう)
想像力と感受性が豊かすぎて、誰も泣かないところで「泣いたわ~」って話して妹や友人にドン引きされたことがあるんですが、ホラーは想像しない。

でも映画だと、強制的にビジュアルが押しつけられるじゃないですか。
見たくないのに見させられる(笑)。
それから音もありますね。
肉が這いずる音が怖い。

そもそも私、音に弱いんです。銃声とか、何かが割れる音とか。
コップが意味ありげに映っているんだから、絶対割れるってわかっているにもかかわらず、割れた瞬間に肩がはねてしまう。
これはもう、治らない。
「もののふ白き虎」、5回見て5回とも銃声でびくーってなったし、「二流小説家」も何度も見たけれど、同じく銃声で驚いてしまう。

そうそう、パンフレットも買ってから劇場に入りました。
席で予習・・・・・・オフショットの重岡くんの笑顔、安心するわ~(笑)。
パンフレットは850円。
舞台のパンフレットに慣れた身だと、映画のパンフレットってびっくりするくらい安いよね。

さて、映画本編について。
幸せそのものの伊原家の絵からスタートしますが、すでに不穏さが漂います。
無邪気な息子を見つめる直人(重岡くん)に寄り添う美雪(ファーストサマーウイカさん)。
しっとりと落ち着いた理想の家庭・・・・・・かと思いきや、美雪の口から冷たくこぼれる、

「裏切らないでね?」

の衝撃。

美雪という人は危ういバランスの上に成り立っている人。
愛情深い母、理想的な美しい妻。でも内包しているものはドロドロと濁っている。
過去にいじめてきた少女を呪殺し、比呂子(環奈ちゃん)の元に生き霊を飛ばして呪ったり。
理性があるから、かろうじて人間らしい表情をしているけれど、死んだ後の彼女はドロドロした感情だけの化け物。
嫉妬し、執着し、粘着する。
夫ではなく比呂子に対してっていうのが面白いところ。
しかも比呂子のみならず、ちょっと関わっただけの霊能力者たちのところにまで生き霊を飛ばして殺しているんだから、相当です。

生前から「この女やべえぞ」っていうのを匂わせるウイカさんの演技が痺れる。
そこにいるのに、どこか生きている次元が違うと感じさせるのが。
そして直人と美雪の息子役の子が、めちゃくちゃ演技が上手い。
「嘘つき」っていう一言がぞっとした。
間違いなく君がナンバーワンや・・・・・・話的にも黒幕だしなあ。
雷によって生かされ、雷によって罰せられたかわいそうな子です。
あんなん間近で見たらお父さん狂っちゃいますって。

思うに、ホラー映画の主演って主演でありながら脇役としての演技を求められるのではないか、と。
重岡くんや環奈ちゃんは主演だけど、ホラーの主役は美雪。
美雪よりも目立っちゃいけないし、美雪の恐ろしさを際立たせなければならない。

以前、私はnoteに重岡くんの演技について文章を投稿したことがあります。
24時間テレビのスペシャルドラマで主演を務めたときの感想で、そのとき私は、
「主演だけど主役じゃない」
という風に書きました。
あの年のドラマは、志村けんさんを追悼し、彼の足跡を辿るもので、重岡くんが志村さんの番組のディレクターという役どころでした。
あくまでも、「主役」は志村さんであり、「主演」の重岡くんは、志村さんを支える役どころです。
(記事は削除済みで、私しか見られなくなっている・・・・・・残しておいてもよかったな)

若いうちから主演やヒロインの相手役に選ばれることが多いジャニーズのアイドルたちは、求められるキラキラした王子様イメージの役柄を演じることが多いと思います。

ですが、重岡くんの演技はニュートラル。
虚構と現実の狭間、「こういう人いるよね」「でも実際、身のまわりにはいないよね」という人間を演じるのが、すごく上手い。

ふとした思いつきで面白がって息子に嘘を教えるのも、妻を失って悲しみに暮れ、息子が母親の指のかけらを庭に埋めるのを許すのも、人間らしさにあふれていて、その後の惨劇を予感させるのも、絶妙。

とにかく弱い面が強調されていて、途中で環奈ちゃんがカメラ構えて、
「私が全部撮ってやる!」と決意表明をするのと対照的でしたね。
最後には狂ってしまうし。

ところでラストシーンの土が盛り上がる描写、あれ必要ですかね・・・・・・?
美雪の力がさらに強大になって受け継がれた結果、息子があれこれしているという話だったのに、血の繋がりのない直人が祈ったところで、何の効力もないと思うんですけどね・・・・・・。
小学校二年生くらいにしては、子どもの言動が少し幼いのも気になりました。

あ、そうそう。
原作既読で「どうしようかな・・・・・・」と思っている勢にお知らせしますが、犬のポチは出てきません!!!!
「役立たず」って直人に罵られて死んでしまうかわいそうなわんこはいません!!!!!!
大事なお知らせでした。

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