筋肉受け

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迷子のウサギ?(17)

<<はじめから読む! <16話  空しく耳元で響いたコール音は、やがて留守番電話サービスへと切り替わった。メッセージを残したところで何にもならない、とウサオは通話を切る。  大学へはなんの問題もなく、辿りついた。幸いにしてウサオが黙って俯い...
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迷子のウサギ?(16)

<<はじめから読む! <15話  ついていない、と俊は学食で溜息をついた。食べたかった魚のA定食は自分より少し前に売り切れてしまったが、そのせいではない。サラダを口に運びながら、高山の顔を思い出す。  昨日眠れないままに書き綴ったレポートは...
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迷子のウサギ?(15)

<<はじめから読む! <14話  ウサオの秘密の外出に、俊は気が付いていなかった。ずっと寝室に籠ってレポートを作っていたらしかった。と、いうのも次の日珍しく寝坊してきた俊の目が赤くなっており、完全に寝不足を露呈していたからだ。 「……朝飯、...
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迷子のウサギ?(14)

<<はじめから読む! <13話  夕食の後、モバイルを片手に寝室に籠ってしまった俊をよそに、ぼんやりとウサオは食器を洗っていた。いつもならば「もったいない」と即座に止める湯水をざぁざぁと雨のように垂れ流している。  ――レポート。レポートか...
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迷子のウサギ?(13)

<<はじめから読む! <12話  最近楽しそうだね、と高山は言った。自覚症状のない俊は首を捻る。さて、いつもと違うところなどないはずなのに、と。 「時計、するようになったでしょ?」 「ああ、はい」  スマートフォンで時間の確認は事足りる昨今...
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迷子のウサギ?(12)

<<はじめから読む! <11話  家で過ごすときは眼鏡を外す。そうすると、ウサギの耳が目に入ってこなくて、ただ友人と同居しているだけの気持ちになる。危なっかしいな、と笑うウサオだけれど、今日は特に鍋だから眼鏡が曇る心配もないから、より好都合...
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迷子のウサギ?(11)

<<はじめから読む! <10話  学部生ではないので自分の勉強を進める傍らで、俊はアルバイト代わりに大学でチューターを務めている。チューターというのは主に大学一年生や留学生の生活やレポート作成の相談などに乗る人間を指す。心理学科に属しており...
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迷子のウサギ?(10)

<<はじめから読む! <9話  で? 誰がまともなもんを作るんだって?   俊の冷たい声音にウサオはしゅん、と耳と肩を落とした。二人の前には粥かと言うほどべしゃべしゃなのに根っこの部分は残っているという不思議な白飯と、水の切れていないレタス...
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迷子のウサギ?(9)

<<はじめから読む! <8話  ガシャン、という物音に驚いて俊は飛び起きた。すわ泥棒か、一人暮らしの部屋でこんな音が鳴るなんて、と慌てて寝室を出て、はたと気づく。  そうだ、昨日から一人の生活ではなくなったのだ。実習という形で体よく複雑なヒ...
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迷子のウサギ?(8)

<<はじめから読む! <7話  床が硬い。寝返りを打つけれどもどうもしっくりこなくて、ウサオは溜息をついた。俊がそのうちラグを強いてくれると言っていたけれど、いつになることやら、と収納スペースをじっと見やって溜息をついた。自分が同居すること...
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