ライト文芸

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クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(61)

<<はじめから読む! <60話 「ベッド、ふかふかだったな……」 「ああ……」  ホテルのベッドみたいだった。思いきりダイブしたい気持ちをぐっと堪えていたら、山本が先に大の字になって、寝心地を検証していた。なので俺も、負けじと跳び込んだ。深...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(60)

<<はじめから読む! <59話  別荘の部屋数は四つ。それぞれの部屋にベッドが二つあるから、自動的に俺と山本は同室。瑞樹先輩は三年生だし、一応受験生だし、一人部屋がふさわしいだろう。  女子部屋は、となると。 「待ってよ仙川先生! 呉井さん...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(59)

<<はじめから読む! <58話  盆地の暑さも、県内有数の地価を誇る(らしい)高原地にやってくると、少し和らいだ。日差しは変わらず厳しいが、何よりも風が爽やかなのはいいことである。暑さでへばっていた山本の顔色も、少しずつよくなってきている。...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(58)

<<はじめから読む! <57話  バイトバイトバイト、そしてコミケ!   稼いだ分の大半を薄い本と交換した俺は、そのうちの無害そうな小説本(表紙がいかにもなイラストじゃない奴な)を数冊鞄の中に入れ、合宿に出発した。  集合場所はわかりやすく...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(57)

<<はじめから読む! <56話 「呉井さん? 具合悪いの?」  俺の言葉に、瑞樹先輩に合宿の案をべらべら喋っていた柏木が、口を閉ざす。振り向いてぎょっとすると、呉井さんに、「今ならまだ、保健室開いてると思うけど……」と声をかけた。 「あ、あ...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(56)

<<はじめから読む! <55話 「ねぇ、この部活って、夏休みなんかやらないの?」  きっかけはだいたい、新参者からもたらされるものだ。瑞樹先輩がめっきり手をつけなくなったおやつを楽しみながら、柏木が疑問を呈する。  もうすぐ夏休み。来年は受...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(55)

<<はじめから読む! <54話  そう指摘すると、ばつが悪いという顔で山本は言う。 「ずっと悪いとは思ってたんだよ。お前、結構長いこと包帯してたし。でも、時間が経つうちにどんどん言えなくなって……」  山本の心境には、覚えがある。喧嘩して、...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(54)

<<はじめから読む! <53話  呉井さんは静かに怒っていたし、柏木は自分がオタクであることを隠さない生き方を選び、俺たちとの友人関係を表に出すようになった。それはいい変化だと思う。 「なんて言ったらいいかわかんないけど……柏木のこと脅して...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(53)

<<はじめから読む! <52話  平穏な日々が戻ってきた。呉井さんもすっかり元気を取り戻している。梅雨明けも近いのだと思うと、なんとなくわくわくする。  柏木は、オタクを隠さないギャルになった。グループからは少しはぐれてしまったようだけれど...
クレイジー・マッドは転生しない

クレイジー・マッドは転生しない(52)

<<はじめから読む! <51話  結局呉井さんは、被害届を出すことはなかった。少女は停学となり、そのまま自主退学をした。  手帳の事件はこれにて一件落着だ。一方のペンケース事件……いや、柏木脅迫事件の犯人は、呉井家のセキュリティチームが突き...
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