眼鏡攻め

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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(29)

<<はじめから読む! <28話  夕飯の後、日高はテレビの電源を入れた。ソファに並んで座り、メレンゲがおもちゃと戯れているのを見守りながらの団欒は、一日を締めくくる大切なイベントだった。 テレビを見ることもあれば、ゲームをすることもある。日...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(28)

<<はじめから読む! <27話 「メレンゲ、おいで」  ソファに座った日高の呼び声に応えて、巨大な綿あめが乗り上げてきた。 都会では滅多に見ることのないスタンダード・プードルの成犬の重さは、二十キロ近い。重みに「ぐっ」と呻くと、己のせいだと...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(27)

<<はじめから読む! <26話  湖にいつまでもいるわけにもいかない。わずかながら観光客が現れ始めた頃、早見は「帰るぞ」と言い、日高の着ていた洋服のフードを被せた。  ここでは項を守らなくてもいいのに、結局いつもの癖で、ハイネックの物やフー...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(26)

<<はじめから読む! <25話  向こうに残してきた友のことを思っていた日高だったが、メモを取っていた早見が妙な顔をしていることに気づいた。虚を突かれたとでもいう表情である。 「あの、早見さん?」  早見はぶつぶつと独り言を言っている。顎に...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(25)

<<はじめから読む! <24話 「昔々、翡翠姫っていう、お姫様がいたそうです」  姫は、オメガだった。当時はもっと別の言葉で呼ばれていたらしいけれど、興味のない日高は、忘れてしまった。  権力者の家に生まれたオメガの行き着く先は、政略結婚の...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(24)

<<はじめから読む! <23話 「君は、ここに倒れていたんだ」  置き忘れられたようなベンチに座り、コーヒーで一服した後の早見の言葉に、日高は辺りを見回した。  遮る草木の陰もなく、見晴らしがよい。こちらの世界に飛んでいなければ、すぐに見つ...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(23)

<<はじめから読む! <22話 復調した日高に、早見は奇異の目を向けることはなかった。 「おはよう。体は平気か?」  気遣うセリフに、性的な好奇心はない。カチコチになっていた身体から、すとんと力が抜けた。 頷いた日高の顔色を慎重に窺って、ご...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(22)

<<はじめから読む! <21話 「早見、さん?」 「なんだかこの部屋、甘い匂いがしないか?」  何の、とまではわからないが、花のような甘い匂い。  そう言われた瞬間、日高は絶望した。 匂いの正体は、発情したオメガが放出するフェロモンだ。アル...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(21)

<<はじめから読む! <20話 その日、目覚めとともに感じたのは熱さだった。 暑さではない。すっかり夏になった外気ではなく、身の内からじわじわとしみ出していくような熱さだ。  久しく忘れていた渇きに、日高は慌てて身を起こした。水分ではなく、...
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平行線上のアルファ~迷子のオメガは運命を掴む~(20)

<<はじめから読む! <19話  早見は日高の話を、何も言わずに聞いていた。目を見つめ、手だけはぎゅっと握りしめてくれる。  だから、日高はあの日のことを話す覚悟ができた。 「父親の会社が不渡りを出して……資金調達のために、俺を金持ちの家に...
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